Category: 論説・主張

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現代の中国女性に対する世界のイメージとは――オーストラリア・メルボルン大学のフラン・マーティン准教授に聞く

6月初旬、中国初の女性宇宙飛行士である劉洋(リウ・ヤン)氏が再び宇宙へと出発した。また「神舟 13号」の女性宇宙飛行士、王亜平(ワン・ヤーピン)氏も無限に広がる宇宙で中国女性の存在感を示す。世界は現代の中国女性に対してどのような印象を抱いているのだろうか。オーストラリアにあるメルボルン大学の文化・コミュニケーション学科フラン・マーティン准教授は単独取材の際、中国女性が世界に示す自信、才能、自己表現の巧みさ 思考能力の高さは西洋の中国女性に対するステレオタイプな印象を打破しており、彼女たちはグローバルな舞台で輝きを放っていると世界から見られている、と語ってくれた。

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世界的な存在感をみせる潮州料理――無形文化遺産・潮州料理の継承者 方樹光氏に聞く

潮の満ち引きあるところに潮州人あり、潮州人あるところに潮州料理あり。国内外問わず世界で人気を博する潮州料理は中国四大料理のひとつ広東料理の代表格であり、1000年の歴史を有する。その料理技術は国家無形文化遺産の代表リストにも掲げられるほどだ。潮州市は近年、潮州料理のセントラルキッチン産業を積極的に推進しており、その市場体系を確立させることで潮州料理の次なる発展を狙っている。潮州料理は中国国内外の飲食文化交流において今日までどのように受け継がれてきたのだろうか。無形文化遺産の潮州料理継承者である方樹光(ファン・シューグアン)氏がこのほど独自取材に応じ解説してくれた。

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東西問|朱漢民 民本思想が中国に及ぼした影響とは

中国文化が悠久の歴史をもつのは、中国文化に強い生命力を与えてきた一連の独特な思想的要素と精神的暗号を含んでいるからです。民本思想は、中国文明の核となる政治的理念であり、中国の伝統的政治思想の形成に重要な役割を果たしただけでなく、中国の伝統的政治実践に深い歴史的影響を及ぼした。中国と西洋文化の交流と融合の観点から、民本思想は中国の政治文化の近代化への転換と中国の民主主義のたゆまぬ探求に大きな影響を与えてきた。

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国連勧告の精神科強制入院132,481人の「声」を演劇で拡げるクラウドファンディングを実施中

安心してかかれる精神医療の実現をめざして活動をおこなっている大阪精神医療人権センター(所在地:大阪市、代表:位田浩・大槻和夫)は、精神科医で劇作家のくるみざわしん脚本「精神病院つばき荘」を大阪で上演。開催に向けたクラウドファンディングhttps://readyfor.jp/projects/open-doors2022では、新型感染症により継続の危機となった演劇業界への支援も含まれている。申し込みは10月5日まで。ゲストに入院経験者、現役病院勤務者が登壇し、精神科病院を取り巻く問題について考える。 日本への勧告は2014年の条約締結後初 障害者権利条約を巡り日本政府に9日、精神科への強制入院廃止を含む政策改善への国連勧告がありました。 当NPO常務理事も日本弁護士会連合会のメンバーとしてスイス・ジュネーブの国連欧州本部へ渡り、委員に対するブリーフィングや政府報告を傍聴してきました。 2021年の630調査によると、日本には精神科病床が30万床あり、263,007名が入院中でそのうち132,481名が強制入院、つまり自分の意思によらない非自発的入院です。さらに1年以上の長期入院者は164,196名。10年、20年に渡り入院しておられる方も珍しくありません。 病院の外とのつながりがいったん切れてしまうと、退院後に住む家や暮らしを支える人との関係もなくなり、さらに退院が難しくなります。このため、長期入院が続くと、死亡することにより退院となるケースが後をたちません 24時間管理のもとにある集団での入院生活は、外出、持ち物、一日のスケジュールなどが決められており、やがて「退院したい」「外出したい」「好きなものを食べたい」などの人間としてあたりまえの欲求をあきらめることで、病棟での不自由さ受け入れます。 自分で決める権利を失い、「私のオモイ」を心の奥底に閉じ込めて、快適ではない療養環境での暮らしが続きます。  大阪精神医療人権センターでは「退院する権利」「私らしく自由に生きる権利」「幸せになること」はどんな人でも保障されている「基本的人権」であることを、病棟の中まで届ける活動を行います。 精神科病院を訪問し、あるいは電話や手紙による相談を通じて入院中の方の「オモイ」を叶える具体的な方法をお伝えしています。 そのためには、自分の思いを「表現」することで扉がひらき始める「空気」を社会に満たしていかなければいけません。  「退院したいなんて、病気が悪化していますね。」「お薬の時間です。ナースステーションに並んでください。」「どこに電話したか教えてもらえるかな?」これらはある精神科であたりまえとされてきた慣習です。 働いている職員も長く入院している人も、これは普通のことだと感じています。 読みたい雑誌を自分で決めることも、手元のお金を管理することも、おやつの時間やお風呂の回数も、「私」が決めることはできません。伝統的にそうなっています。誰が決めたかはわかりません。それが病院の文化として定着してきたのです。 一つの病棟が、1つの病院が、日本中の精神科が全体として共有している文化によって、入院中の方の権利が侵害されていることがあります。 国連が勧告する強制入院を可能にしている法律の廃止を 精神科の治療文化は、社会制度や法制度をはじめとした構造的問題を背景にしています。 この、「おおきなもの」を前にして、大声で存在をアピールしてもかき消されてしまいます。ひとりでは無力感しかありません。ましてや入院中の方や、職員として勤務していると、「声」をあげられない苦しさに押しつぶされてしまいそうだという声も届きます。 私たちの電話相談では、小さな声のひとつひとつに耳を傾け、拾い上げ、社会に発信してきました。入院中の方の家族や精神科で働く職員さんの声も電話相談に届いています。どなたも苦悩の表現を抑えつけられているようでした。 「おおきなもの」に「私」が飲み込まれないように「ここにいること」を主張していく。それに共感する人や参加、応援する人が集合すれば、「カウンターカルチャー」として認識され、渦となっていく。表現活動は「おおきなもの」と戦う時、強力なパワーになるのです。 行動制限により縮小を余儀なくされた「表現活動」もクラウドファンディングで応援してください 表現を原動力に「声」をとりもどす!演劇で精神医療を変えたい―クラウドファンディングプロジェクトhttps://readyfor.jp/projects/open-doors2022 「精神病院つばき荘」は、精神科医くるみざわしん脚本による演劇です。2019年に公演に向けて準備していましたが、新型感染症の流行によって、延期になっています。長期化するコロナ禍によって、演劇や音楽などのエンターテイメントは公演中止や制限ありの稽古といった大きなダメージを受け、精神科病院もまたクラスター発生や面会制限など混乱のさなかにあります。私たちは大阪で精神科病院に入院中の方が権利をつかうことをサポートするNPO法人です。好きな場所で自分らしく生きることは、全ての人に保障されている権利です。思っていること、思想、意見、主張、感情を誰かに伝えることも「表現の自由」として保障されています。歴史的にも「表現活動」は、大きな権力や抑えつけに対抗する強力な手段でした。 私たちは、表現活動を盛り上げることで、精神科病院をとりまく文化や構造的問題に「声」をあげる流れを作りたい。 その第一声として、延期になっている「精神病院つばき荘」を開催し、「声」を大きく集め、カウンターカルチャーとしての表現活動で治療文化を変えていきたいと思います。そのために役者さんの稽古にかかる費用や照明・音響などの舞台裏にかかる費用、作者や演者の声をみなさまに届けるための発信、パンフレットや解説ブックの作成など、開催にかかる費用の一部として120万円をご協力いただけないでしょうか。 ご支援もまた「声」として精神医療を変えていきます。 演劇「精神病院つばき荘」―あらすじ―「注射の上手な看護師から辞めていきますね」診察で医師の問いに患者はそう答えた。ここは精神病院つばき荘。40年の長期入院中の高木は、他の誰よりもこの病院の事情を感じていた。パターナリズム、通信制限、危機管理。山上院長は高木を利用して、院内政治を有利にしようと強引に保護室に隔離する。共感し寄り添うのは、注射が下手な看護師浅田であった。ある日つばき荘を大災害が襲う…。 Tremble = 震える/ Theater = 劇場2018年12月、新宿ゴールデン街劇場にて、くるみざわしん作の「精神病院つばき荘」にて旗揚げ。中心メンバーは元オフィス3◯◯の土屋良太と川口龍。作家を持たない役者集団ですが、表現する価値のあるものを常に生み出していきたいと考えています 北区つかこうへい劇団戯曲作法塾、伊丹想流私塾で劇作を学び、『うどん屋』で2007年テアトロ新人戯曲賞佳作。以後、関西を中心に活動し、『同郷同年』が「日本の劇」戯曲賞2016と第25回OMS戯曲賞大賞、『忠臣蔵・破 エートス/死』が2019年文化庁芸術祭新人賞。近著に『くるみざわしん...

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雍際春 なぜ、伏羲は世界中で中華系の人々の精神的絆になったのか

なぜ、伏羲が世界中で中華系の人々の精神的な絆となっているのか。伏羲一族の神話伝説の符号は、民族の精神的意味合いからどのように解き明かせるのか。今日の中華民族復興と中華文明発展にどのようなヒントを与えるのか。甘粛省天水師範学院歴史文化学院教授で、甘粛省高等教育人文社会重点研究基地隴右文化研究センター主任の雍際春氏に先ごろ独占インタビューを行い、深く読み解いてもらった。

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香港は国の発展戦略における優位性を如何に発揮させるのか?

中国返還から25年、香港は世界が注目に値する成果を収めた。一方、数々の試練も経験してきた。では、未来の香港は何を拠り所に成り立ち、発展するのか。国家発展戦略の中での香港の独自の機能が残るのか、という点に関心が寄せられている。

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何懐宏 私たちが望む人類文明とは

人類の始まりと現代を比較すると、確かに現代において人類は、特に物質面、科学技術面で想像を絶する偉大なことを成し遂げている。しかし、根本的で困難な問題もある。物質文明は基盤であり、それは実際に優先的に満たされなければならず、不可欠なものである。しかし現代ではこの基盤が上部構造であり、最高の価値目標となっている。まるで、すべての成果は物質的利益により測る必要があり、人間のあらゆる知性は物質的成果の促進に投入されなければならないかのようである。人々の物事を制御する能力と物質的な生活レベルを高めることが最高目標またはすべてになるとすれば、人間とは何か、人間を動物と区別するものは何か、さらには人間を文明化以前の原始人と区別するものは何だろうか。つまり、文明にとって文明とは何なのか。

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袁剣 中央アジアと中国との文明交流のあり方〜理解と相互学習〜

世界の一部としての中国と世界の関係は、私たち自身の歴史的地位と将来の役割を理解する上で不可欠な部分を形成している。世界の大国である中国の広大な国境に接する周辺部、およびこの周辺部にある多くの国や地域は、周辺部や域外、特にグローバルガバナンスにおける周辺地帯を理解するための重要な思想史的な基盤に大きく影響している。

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中国は革新に最良の試験場 ヘルマン・シモン氏

ドイツなど欧州の国は多くの「隠れたチャンピオン」企業を育ててきた。こうした企業は市場占有率がトップクラスだがあまり有名ではない。これに比べ、中国企業は往々にして規模の拡大と最終的な上場を夢見ている。これは中国と欧州のビジネススタイルのどのような違いを反映しているのだろうか。「隠れたチャンピオン」は中国企業に何らかの啓示をもたらすのだろうか。中国はドイツの「隠れたチャンピオン」にとっての最も強大なライバルになりうるのだろうか。

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日中国交正常化から50年。戦前、中国で馬賊王と呼ばれた男の人生を描く『小説 小日向白朗 熱河に駆ける蹄痕』(織江耕太郎・著)刊行のお知らせ

任侠精神を貫き「捕虜」から中国全土の「正統馬賊総頭目」にまで上り詰めた日本人馬賊の物語 小説のモデルである小日向白朗は1900年(明治33年)に新潟県三条市に生まれました。単身中国大陸に渡って中国全土馬賊の総頭目になり、その生き様をモデルにした小説や漫画は多数あります。また戦後は日中・日米・米中を股にかけ、アメリカへは厚木基地からパスポートなしに飛び立ち、ニクソンやキッシンジャーと交渉し、その足で中国の蔣介石と面会するなど、日中国交正常化の裏で暗躍しました。本書では主に小日向白朗の戦前戦中の人生を描いています。著者は、『百年の轍』などの社会派ミステリーで評価が高く、旅情ミステリーの第一人者である内田康夫氏との共著もある、織江耕太郎氏。渡り合う馬賊同士の決闘、凄惨を極める復讐戦の大虐殺、大草原を移動する狼狗の群れ、儚い恋のロマンス、戦乱の中国大陸を舞台に展開する大馬賊の“栄光と悲惨”などが、迫真の筆致で描かれています。日中国交正常化50年の節目である本年に、両国の歴史や関係を見直すきっかけとしても読んでいただける一冊です。 【あらすじ】十六歳で単身日本を脱出し、中国大陸にわたり満洲を目指した小日向白朗。誰かが通ったルートを辿るのではなく、未踏の地を歩くことを決意し、奉天で坂西利八郎閣下を紹介される。その後、白朗は「軍事探偵」の命を受け、意気揚々と北京を出発する。しかし、万里の長城を越え、シラムレン川に差し掛かったとき馬賊に急襲される! その馬賊とは、北京から北西四〇〇キロほどの下窪を本拠とする楊青山総攬把という男が率いる集団であった……。 【書誌情報】定価:本体1,800円+税ISBN:978-4-394-99012-3 C0093発売日:2022年8月31日 判型:四六判並製 本文312ページhttps://www.shunyodo.co.jp/shopdetail/000000000813/ 【著者紹介】 織江耕太郎(おりえ・こうたろう)1950年福岡県生まれ。福岡県立筑紫丘高等学校を経て早稲田大学政治経済学部卒業。作家。第一回北区内田康夫ミステリー文学賞受賞。第十七回浦安文学賞受賞。主な著書に『キアロスクーロ』(2013年)、『エコテロリストの遺書』(2017年)、『浅見光彦と七人の探偵たち』(2018年 内田康夫らとの共著)、『記憶の固執』(2018年)、『暗殺の森』(2019年)、『星降る夜、アルル』(2019年)、『百年の轍』(2020年)などがある。