中国、「ナトリウム電池の量産化開始は間近」との見方
中国でナトリウムイオン電池の量産化が近く始まるとの予想が出ている。電気自動車(EV)の普及が加速する中、リチウムイオン電池に代わる二次電池として注目が集まるナトリウムイオン電池。量産化が実現すれば、ナトリウム電池搭載のEV普及に弾みが付きそうだ。
中国でナトリウムイオン電池の量産化が近く始まるとの予想が出ている。電気自動車(EV)の普及が加速する中、リチウムイオン電池に代わる二次電池として注目が集まるナトリウムイオン電池。量産化が実現すれば、ナトリウム電池搭載のEV普及に弾みが付きそうだ。
華為(ファーウェイ)創業者の任正非・董事長はこのほど、社内文書で「ファーウェイは車をつくらない」との方針を改めて表明した。同時に、自動車のデザインなどでのファーウェイのロゴの使用に対して、条件を厳格にし、自動車のプロモーションや外観にファーウェイのロゴは使うことはできないと強調した。
中国の新興自動車メーカーである蔚来汽車(NIO)、小鵬汽車(Xpeng Motors)、理想汽車(Li Auto)の3社の2022年12月期決算が出揃った。3社ともに売り上げは増加したものの、依然として赤字のまま。3社の純損失は計255億元となった。ただ、業績の中身に差が出てきており、置かれている状況も変化している。
中国で自動車の価格引き下げの動きが広がっている。足元では値下げの動きが、当初の新エネルギー車(NEV)からガソリン車にまで波及している。一方で、値下げに参入せず価格を維持する企業も出ている。
中国の新エネルギー車(NEV)市場で価格引き下げが広がっている。背景には、販売促進に加え、炭酸リチウム価格の下落がある。足元では2022年12月期決算発表が相次いでおり、中国の新エネルギー車(NEV)メーカーは赤字が続いている状況にある。ただ、2023年は価格引き下げ以上に炭酸リチウム価格下落すれば、コスト低下が収益性の改善要因になる可能性がある。
中国の携帯電話メーカーと自動車メーカーの連携が拡大している。携帯電話メーカーが自動車メーカーと提携し、自動車事業に参入すると同時に、自動車メーカーが携帯電話事業に参入する事例が増えている。「自動車のスマート化」が進むにつれ、携帯電話と自動車の融合が深化。特に、携帯電話メーカーの自動車分野への参入方式は、単なる部品供給というサプライヤーから自動車を共同で製造するというパートナーに変化している。
吉利科技集団は2月5日、傘下の空飛ぶ車メーカー沃飛長空が、今年初めて空飛ぶ車の飛行試験を実施したと明らかにした。飛行したのは「AE200 X01」で、空飛ぶ車のテスト飛行・検証作業が新たな段階に入った。都市部の交通渋滞が深刻化し、「空の道路」の開拓が重要な課題になっている状況下、空飛ぶ車はモビリティ分野の変革を促すものになると期待が寄せられている。ただ、技術や法規制の整備など乗り越えなければならない課題は少なくない。
2022年の中国の新エネルギー車(NEV)販売は大幅な伸びを示した。NEVの販売台数全体に占める割合は、20%を超え、「新エネルギー車産業発展計画(2021-2035年)」で打ち出した「2025年までにNEVの販売台数を自動車の新車販売台数の20%にする」との目標を前倒しで達成した。注目される23年のNEV市場については、販売の伸びこそ鈍化するものの拡大基調に変わりはないとみられている。ただ、群雄割拠するNEVメーカーの間では、競争が激化し、ブランド認知度が低いなど劣勢にある企業にとっては試練の年になるとみる向きもあり、勢力図の変化が注目されている。
ドイツの自動車メーカーによる中国での投資拡大が続くとともに、中国企業との連携が拡大している。特に、足元では自動車の電動化、スマート化が進む中、リチウムイオン電池などの中国企業との連携が相次いでいる。折しも、ドイツのオラフ・ショルツ首相が訪中し、ほぼ同時期に中国国際輸入博覧会が開催された今月初旬。ドイツの自動車メーカーの中国市場を重視する姿勢が相次いで示された。 ■独首相の訪中、輸入博覧会で独自動車メーカーが中国市場重視の姿勢 11月4日、ドイツのショルツ首相の訪中で同行した財界代表団の中には、自動車メーカーの幹部2人がいた。フォルクスワーゲン(VW)のオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)と、欧州自動車工業会(ACEA)会長でBMWグループ会長のオリバー・ツィプセ氏だ。 ショルツ首相の訪中とほぼ同時期に開催された第5回中国国際輸入博覧会には、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェなどのドイツの自動車メーカーが参加した。各社いずれも最新のスマートテクノロジーを搭載した新車種を出展するなどし、中国市場での影響力拡大を狙っている姿勢を示した。 ドイツの自動車メーカーによる中国市場重視の姿勢は、今回の訪中団をはじめ様々な場面で垣間見られる。 ショルツ首相の訪中に同行したBMWグループのツィプセ氏は、今回の訪中について「ドイツと中国の両国が経済・貿易面で協力を強化していくという強いシグナルで、両国間の連携には依然として大きな潜在力があるとともに、さらに深化していくことができる」と言明。そのうで、「双方の企業はより多くの協力の機会を得ることができる」と述べている。また、「50年以上にわたるドイツと中国の関係において、特に重要な絆となってきたのが貿易、イノベーションといった分野での協力だった」と指摘。BMWグループが両国の協力に貢献できることを誇りに思うとあいさつした。 VWのオリバー・ブルーメ氏は、9月にCEOに就任して以降、初めての訪中。同済大学で博士号を取得したブルーメ氏はCEO就任後、さまざまな場面でVWグループにとって中国市場の重要性を強調してきた。 メルセデス・ベンツ・グループの幹部は今回の訪中に同行できなかったが、VWやBMWと同様、中国市場を重視。同社は一貫して「中国で発展し、中国と共に前進する」とし、「中国の産業チェーンパートナーとの連携を強化し続けている」との方針を示している。中国で現地化を進めてきた同社は、過去6年間だけでも提携先と中国で300億元以上を共同で投資している。 ■独自動車メーカー、中国企業と連携で相互補完 中国市場を重視するドイツの自動車メーカー。中国での投資プロジェクトは投資額の拡大という規模的なものだけでなく、質的な変化もみられる。ここ数年、自動車のスマート化、電動化分野における中国市場の優位性が強まるするにつれ、ドイツの自動車メーカーの中国での投資協力プロジェクトは工場建設や生産拡大といった生産分野にとどまらず、多角的かつ広範になり、産業の川上から川下に拡大している。特に、欧州は機械製品製造、精密製造に強みがある一方、中国はスマート化設計や電動化技術に独自の強みがある。ドイツ側は中国が完備しているスマート電気自動車産業のエコシステムや、信頼できる現地サプライヤーなどを活用し、相互補完する形での協力となっている。 こうした中、証券時報によると、今年に入ってからドイツの自動車メーカーは、総額1,000億元クラスの「投資リスト」を作成。リストの中には「初の」、「最大の」、「最多の」といった投資プロジェクトが少なくない。 中国とドイツの自動車メーカーの足元の協力プロジェクトとしては、まず、今年6月にBMW Brilliance (華晨宝馬)の生産拠点の大規模なアップグレード・改造プロジェクトの完工が挙げられる。アップグレード後は新たなiFactoryとしてオープン。同プロジェクトの投資額は20億ユーロを超え、BMWにとって中国での単独投資額としては過去最大となった。 同じく今年6月、VW傘下のアウディと第一汽車の合弁会社である奥迪一汽新能源汽車(Audi-FAW NEV Company)は新エネルギー車(NEV)工場の着工式を実施した。同工場は総投資額26億ユーロ、年産能力15万台を予定しており、アウディにとって中国初の高級EV工場となる。同社は2023年にこの拠点を通じて最新のEV用プラットフォームPPEを導入するとしている。 また、メルセデス・ベンツ傘下の純電気自動車EVAのプラットフォームをベースに開発を進めている国産純電気自動車EQEが今年8月、北京ベンツ順義工場でラインオフした。この工場はメルセデス・ベンツグループと北京汽車グループが共同で119億元以上を投資して建設したものだ。 ドイツの自動車メーカーと中国の新興企業との提携も出ている。今年10月、VWグループは傘下のソフトウェア会社CARIADと中国のAIチップ会社の地平線による合弁会社設立を発表。VWが地平線に10億米ドルを投資して地平線の重要な戦略的パートナーになるとともに、CARIADが地平線と合弁会社を設立。CARIADの出資比率は60%を占めている。投資額は約24億ユーロを見込み、VWにとって中国での単独投資としては過去最大となる。 BMWは同じく今年10月、100億元を追加投資して瀋陽の高電圧バッテリー生産センターを拡張すると発表。これはBMWグループにとって、世界3カ所目、ドイツ以外では初めての動力電池生産センターとなる。 ■独自動車メーカーと中国の電池メーカーの協力相次ぐ ドイツの自動車メーカーと中国の動力電池メーカーとの協力も相次ぐ。BMWは今年9月、中国電池大手の寧徳時代(CATL)と恵州億緯リチウム能(EVEエナジー)と、航続性能を向上させた電気自動車(EV)向け新型円筒形電池の製造工場を立ち上げると発表。また、VWはリチウムイオン電池の国軒高科と、メルセデス・ベンツは孚能科技とそれぞれ協力関係を構築している。 さらに、ドイツのショルツ首相が訪中を終えたこのほど、リチウムイオン電池メーカーの欣旺達電子は、VW向けに電池パックシステムを供給すると発表している。海外の自動車メーカーにとって中国が単なる生産委託拠点でなくなった現在、ドイツの従来からの大手自動車メーカーと中国企業の連携が今後、自動車業界全体にどのような影響を与えるか注目される
中国の9月の自動車販売は、購入税減税といった政策支援を追い風に拡大が続いた。中国汽車工業協会によると、9月の中国の自動車販売台数は前年同期比25.7%増の261万台。前月比では9.5%増加した。中でも、新エネルギー車(NEV)は70万8,000台と、前年同月比で93.9%増を記録している。 ■NEVのシェアは27%に 1~9月の累計ベースの自動車販売台数は前年同期比4.4%増の1,947万台。伸び率は1~8月に比べて2.7ポイント拡大した。うち、NEVの販売台数は同110%増の456万7,000台。9月時点でNEVの販売台数が自動車販売全体に占めるシェアは27.1%に達した。 商用車は前年を下回って推移している。9月の商用車販売台数は27万9,000台。前年同月比で12.5%減だった。1~9月累計販売台数は248万4,000台で、前年同期比34.2%の減少となっている。 1~9月の企業別の販売台数のトップは比亜迪(BYD)で、前年同期比で約160%増となっている。 ■自動車輸出、1~8月はドイツを抜いて世界2位に 自動車輸出も堅調に推移している。9月の自動車メーカーの輸出は前年同月比73.9%増の30万1,000台で、高い伸び率を維持している。うち、NEVの輸出は前年同月比100%以上の5万台に拡大した。 1~9月の累計ベースの輸出台数は前年同期比55.5%増の211万7,000台。うち、NEV輸出は同100%以上増加の38万9,000台に伸長している。 中国税関総署の統計によると、1~8月の中国の自動車輸出は191万台を記録。ドイツを抜き、日本に次ぐ世界2位に浮上した。輸出台数の増加に加え、中国の自動車輸出の平均価格も上昇し、1.29万米ドルから8月には1.89万ドルに上昇している。 ■消費促進策などが引き続き追い風 中国汽車工業協会は、今後の自動車市場について「景気の安定や消費促進政策が引き続き追い風となり、第4四半期の自動車生産・販売は高い伸びを維持する」と予想。NEVの販売、自動車輸出は引き続き高い伸びを示し、通年の自動車市場は安定成長という目標を達成できるだろう」との見方を示している。
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