日本の専門家が見た両会「中国経済は世界経済をけん引するパワーの源泉として期待できる」

先日閉幕した2022年の全国両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議)では、今年の中国のGDP成長率目標、新型コロナ対策、ワクチン接種率などが国内外の各方面の注目を集めた。これについて、人民網は日本の著名な国際政治経済学者であり、元参議院議員の浜田和幸氏に話を聞いた。

■2022年の中国経済への期待について

中国のGDP成長率は、日本や世界をはるかに上回るスピードと規模で伸びている。すでに2021年に中国のGDPは114兆元(1元は約18.4円)を超えており、これだけの大きさの経済を2022年には「5.5%前後」で維持発展させるという目標設定は注目に値する。昨年の「6%以上」と比べれば若干の引き下げ見通しではあるが、世界経済をけん引するパワーの源泉として期待できる。

■中国の新型コロナ対策の成果について

中国国内でのワクチンや特効薬の開発や「コロナゼロ」を目指した予防、抑制措置は目覚ましい成果を上げた。その結果、北京冬季五輪やパラリンピックの安全な開催に至った。コロナ感染者や回復者の医療データは貴重なビッグデータとして、今後の国際的な感染症対策にも有効活用されることを期待したい。

■人口減少問題について

中国も日本と同様、若い世代の結婚、出産数が急速に減少している状況の改善・克服は容易ではない。中国政府が子供の生育環境の整備を急いでいることは当然のことと思われる。また、包括的な託児サービスの発展等は家計の養育負担を軽減する試みとして歓迎されるだろう。

■農村振興など中国の経済政策について

中国は「小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成」を成し遂げ、歴史的な課題であった「絶対貧困の克服」にも勝利宣言が行えるまでになり、農村を中心とする地方経済の発展に成果を上げてきた。中国は、穀物を中心とする重要農産物の供給確保を最重要課題と位置づけ、環境対策も加味し農業の総合生産力を向上させてきた。こうした国民の生活を基盤部分から改善、強化することができてきたのも、経済発展と科学技術の目覚ましい進展があってのことだ。(人民網日本語版/編集NA)

You may also like...

Leave a Reply

Your email address will not be published.