中国の若者の間で博物館や展覧会が友達探しの場に―中国メディア

博物館や展覧会を見に行くことが最近、中国の若者の間で流行している。統計によると、2021年、中国全土の博物館では展示イベントが3万6000回、教育イベントが32万回開催され、来館者数は延べ約8億人に達した。その主な年齢層を見ると、青少年がメインとなっている。今年1‐5月期、最も人気だった観光地10ジャンルのうち、博物館・展覧館が4位に入っていた。博物館の入場券予約者のうち、95後(95~99年生まれ)が25%を占めていた。このように、文化・博物ツアーの人気は高まるばかりとなり、「友達と一緒に博物館や展示・展覧会を見に行く」人が増え、若者に受け入れられる交流の場の一つともなっている。工人日報が伝えた。

北京師範大学の大学院生・邵さんは博物館めぐりが趣味で、半年の間に博物館や展覧館5カ所を見に行ったという。邵さんは「友達数人と一緒に、関心のある展覧会やクリエーティブな展覧会を見に行くと、いろんな奇想天外な発想に感化されるし、意気投合できる新しい友達もできる。展覧会を見に行くと、アバンギャルドやトレンディーな新しい作品を見ることができ、時代から遅れずについて行くことができる」と話す。

中国には「道同じからざれば相為に謀らず」という言葉がある。つまり、交流して友情を築くようになるには、「道が同じ」であることが大切なことは言うまでもない。中国の若者の間では最近、キャンプやスキーを通して友人らと交流することが人気となり、今では博物館や展覧会に一緒に行って交流することも流行するようになっている。つまり、若者たちは自分の趣味に合わせて新しい人間関係を築くようになっているということだ。同じ趣味を持っていれば、もともとは知らなかった人とも友達になりやすい。

現代美術は今、大衆文化の実践の一つとなり、人々の生活にますます溶け込むようになっている。そして、様々にセグメント化された文化が急速に発展し、ニッチなものを好む若者が日に日に増え、普段の生活では趣味が同じ友達を探すのが難しくなっている。そのため、各種展示・展覧会がそのような若者にとっての「出会い」の場となり、展示・展覧会に交流の場という要素が加わった。

展示・展覧会を見ることには、ストレス解消ができる交流方法という面もかなりある。展示・展覧会に設けられたインタラクティブデバイスや没入型体験は、アートと娯楽が一体化したレクリエーションを見学者に提供している。中青校媒の調査統計によると、回答者の約6割が博物館で「インタラクティブ型の展示エリアを見た、または体験したことがある」と回答、約4割が「博物館で行われている『神秘を探る』タイプのゲームや没入型推理ツアーといったインタラクティブイベントに参加したことがある」と答えた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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