中国の新興NEV、11月の納車実績を発表~Netaが5カ月連続で首位
蔚来汽車(NIO)、理想汽車(Li Auto)、小鵬汽車(Xpeng Motors)など中国の新興自動車メーカーが11月の新エネルギー車(NEV)納車実績を発表した。トップは引き続き哪吒汽車(Neta)で、5カ月連続の首位。また、理想とNIOは大幅に販売を増やし、理想は過去最多を更新し、トップ陣営に返り咲いた。
納車台数が最多のNetaの11月実績は前年同月比51%増の1万5,072台。前月比では16.34%減だったが、5カ月続けて首位の座を維持している。1~11月の累計ベースでは14万4,300台で、前年同期比で142%増と大幅に伸びている。
2位は理想汽車で、11月は過去最多の記録を更新。前年同月比で11.5%増の1万5,034台だった。前月比でも49.56%増となり、1~11月の累計ベースでは11万2,000台に達している。同社のフラッグシップSUV「L9」は納車開始以来、2カ月連続で国内大型SUV市場で販売台数トップとなっている。
3位はNIOで、同社も過去最高を更新。納車台数は前年同月比30.3%増、前月比40.9%増の1万4,178台となった。NIOによると、第2世代技術プラットフォーム「NT2」を搭載した3種類の新モデル「ET7」、「ES7」、「ET5」の納入台数はいずれも順調に増加している。1~11月の累計ベースでは前年同期比31.8%増の10万6,700台。年間実績として初めて10万台の大台を突破した。
4位は吉利汽車の電気自動車(EV)ブランド・極氪 (ZEEKR)。11月の納車台数は前年比447.3%増の1万1,011台。前月比で8.8%増加し、2カ月続けて1万台を上回った。
このほか、零跑汽車(Leap Motor)は前月比14.53%増の8,047台。1~11月の累計では前年同期比185%増の10万2,675台に拡大している。
小鵬汽車は前月比で14%増の5,811台。前月比ではプラスとなった。小鵬汽車によると、12月に入り、フラッグシップモデルの高級SUV「G9」の生産が加速し、手元の注文がより早く引き渡されるようになったという。
■補助金政策打ち切りの影響は限定的か
NEVの販売が堅調に推移する中、今年の中国のNEV販売台数について、中国汽車工業協会の幹部は「600万台に達する」との予想を表明。世界のNEV市場の60%のシェアを握るとみている。気がかりなのは2023年の販売動向だ。NEVの補助金政策が2022年末で打ち切られるためだ。ただ、補助金政策打ち切りの影響は限定的とみられている。自動車のスマート化、電動化が加速する中、NEV販売は引き続き堅調に推移し、2023年の販売台数は900万台と、前年比で約30%の増加が見込まれている