上野のパンダ兄弟・4歳の誕生日を祝してー写真集『シャオシャオとレイレイの1415日成長記録』が出版
2025年6月23日、写真集『シャオシャオとレイレイの1415日成長記録』の出版記念および誕生日祝賀イベントが東京で開催されました。中国駐東京観光代表処、日本パンダ保護協会、写真家の高氏貴博氏などの来賓、そして数十名のパンダファンが出席しました。同写真集は株式会社アジア太平洋観光社が企画・出版したもので、上野動物園の双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」の4歳の誕生日を祝うとともに、成長の貴重な瞬間を紹介することを目的としています。イベントは東京多文化会館で開催され、青島ビールがスポンサーとして協力しました。
当日のイベントには、日中両国から約50名余りの来賓及びパンダファン、メディア関係者が集まり、日本国民に深く愛されるこの双子パンダの誕生日と写真集出版をともに祝いました。
イベントの冒頭には、中国駐東京観光代表処首席代表の欧陽安氏、日本パンダ保護協会会長の土居利光氏、写真集の著者である高氏貴博氏、そして発行元である株式会社アジア太平洋観光社の代表取締役社長・劉莉生氏がそれぞれ挨拶を行いました。そして本書の出版を通して日中の文化交流をさらに推進し、両国民の友好関係を深めたいとの意向を一致して示しました。

中国駐東京観光代表処首席代表の欧陽安氏
欧陽安氏は挨拶の中で、「ジャイアントパンダは中国の国宝であり、長きに渡り生物の多様性保護に重要な役割を果たしてきただけでなく、その可愛らしい姿から世界平和と友好の象徴にもなっており、日本を含む世界中の人々に愛されている」と述べました。日本で生まれた双子のパンダ・シャオシャオとレイレイは上野動物園で最も人気のある存在のひとつとなり、中国に帰国したシャンシャンと同様、日中両国の人々の絆を象徴する存在であると語りました。
また、6月10日から15日にかけて開催された「シャンシャン誕生日記念四川訪問団」についても触れ、写真家の高氏氏も同行して四川を訪れてシャンシャン、シンシン、リーリーなどパンダファミリーと再会したことを紹介しました。パンダの姿を一目見るために日本の多くのパンダファンが訪問団に参加したことに心を打たれたと語りました。
欧陽氏は、最後にシャオシャオとレイレイを支えてくれているすべてのファンへの感謝と、2頭の誕生日及び写真集出版の成功にお祝いを述べました。シャオシャオとレイレイがこれからも日中友好の使者として希望と温かさを伝えていくこと、そして日中の友好が末永く続くことを願いました。
土居利光氏は、「写真と知覚」「パンダと人間の共鳴」をテーマに、思索的な視点を交えたスピーチを行いました。パンダの写真を見たときに人がそれぞれ異なる感情を抱くのは、まさに芸術の多様性と写真がかきたてる共鳴の現れであると述べ、写真を通じて動物の生命をより深く理解してほしいと伝えました。またパンダの生き方は人間の生態系との付き合い方に対する警鐘でもあると語り、ただ好きというだけでなく自然の生命を理解し尊重することを呼びかけました。最後に、この日誕生日を迎えたシャオシャオとレイレイに心からの祝福を送りました。

日本パンダ保護協会会長の土居利光氏
続いて株式会社中国電視代表取締役・劉斌氏が登壇し、最近行われたパンダをテーマとする一連の文化交流イベントについて報告した上で日中両国を結ぶ「パンダの縁」に対する熱烈な支持を表明しました。最近行われたシャオシャオとレイレイの誕生日祝いでは、中国電視台が生中継を行い、中国で大きな反響があったことを伝えました。

株式会社中国電視代表取締役・劉斌氏
さらに、今年の上野パンダまつりは9月19日〜21日に開催予定で、パンダをテーマにした企画展や写真展、サイン会などの人気イベントが盛りだくさんのため多くのパンダファンが参加し、パンダと楽しい時間を過ごすことを呼びかけました。
日本パンダ保護協会の「パンダ大使」、はなちゃんもビデオメッセージで登場し、高氏貴博氏の写真集出版を祝うとともに、もうすぐ4歳になるシャオシャオとレイレイに心からのお祝いメッセージを送りました。2022年1月に初めてシャオシャオに会ったときに、まんまるでかわいらしい姿に一目惚れしたことを振り返り、またたく間に4年近くが過ぎ、2頭の成長を目の当たりにして感慨もひとしおであることを述べました。
主催者であり写真集の発行元である株式会社アジア太平洋観光社の代表取締役社長・劉莉生氏は来賓に感謝を伝えると共に、1415日にわたりパンダの成長を一瞬一瞬記録し続け、レンズを通して画像そのものを越える温度と感情を表現する高氏氏に深い敬意を表しました。

株式会社アジア太平洋観光社の代表取締役社長・劉莉生氏
そして、この貴重な画像記録を出版できたことは大きな栄誉であり、パンダ文化をより多くの人に伝えていく使命も感じていると話しました。パンダは日中友好のシンボルであり、シャオシャオとレイレイは喜びをもたらしてくれるだけでなく、両国の人々の深い友情の証でもあると述べ、同記念イベントがこの気持ちの結びつきにさらなる温かさを加え、参加者と楽しい時間を過ごし忘れられない日にしたいと願いました。
写真集の著者であり「毎日パンダ」ブログで知られる高氏貴博氏は、1415日間にわたる撮影の裏話を披露。約500万枚に及ぶ写真の中から厳選したものを収録し、誕生から現在までの成長の軌跡を1冊にしました。母パンダ「シンシン」との愛情あふれる日常も細やかに捉えられています。

「毎日パンダ」ブログの高氏貴博氏
この日は上野動物園が休園日だったため、直接シャオシャオとレイレイにお祝いを伝えられなかったことは残念だが、こうして皆で集まって誕生日と出版記念をお祝いできたことは大きな喜びであると語り、また先週参加した「シャンシャン誕生日記念四川訪問団」でファンのシャンシャンに対する変わらぬ愛情を感じたことを振り返りました。シャンシャン帰国後、上野動物園のスターとなったシャオシャオとレイレイに、酷暑もいとわず列をなして会いに行くファンの姿に感動したことを伝えました。
そして、特に写真集のクラウドファンディングに協力したすべての方に感謝を述べ、「これは私一人で作った本ではなく、皆さんの思いが詰まった一冊です」と語り、「皆さんの愛が、この特別な写真集を完成させてくれました」と感謝の気持ちを込めました。
高氏貴博氏は1978年生まれで埼玉県在住のウェブデザイナー。2011年から毎日上野動物園に通い、パンダを撮り続けて14年。ブログ「毎日パンダ」は広く人気を集め、これまで10冊以上の写真集や書籍を出版、テレビや雑誌などのメディアにも多数出演しています。今回出版された写真集『シャオシャオとレイレイの1415日成長記録』は、6月16日の発売直後から日中のパンダファンによる熱烈な支持を受け、「永久保存版」と言われる記念の一冊となりました。
本写真集は、日本全国の主要書店やオンライン書店で発売中。上野動物園の双子のパンダ、シャオシャオとレイレイが誕生してから4歳近くになるまでを忠実に記録した永久保存版の写真集です。生まれたてのピンク色の小さな体から、今のまんまるの後ろ姿まで、またよちよち歩きから上手に竹をかじるようになる姿まで、一つひとつの成長の瞬間が優しく丁寧に記録されています。この本は日中両国のパンダファンにとって、最も心のこもった「時間の贈り物」であり、2頭の成長記録であると同時に両国の民間交流を象徴する温かい証とも言えるでしょう。写真と感情の力を通して、人と自然の共鳴と守る意志が感じられます。
その後著者の高氏貴博氏とファンたちは心温まる交流を行い、写真や成長、絆、感動について語り合いました。撮影と写真選びにおいて「毎日撮影して戻ると、約5000枚の写真を整理し、1〜2時間かけてすべて目を通します」と語り、「微妙なまなざしや竹の位置、手の動きの中に、特別な一瞬があるんです」とそのこだわりを明かしました。選び抜かれた100~200枚をシェアしているが、「どれもかわいいですが、特に感動する数枚というものがあるものなのです」と述べました。
あるファンは、「彼らは成長してだんだん母パンダのシンシンに似てきて、とても優雅でやさしい」と語り、仕事で忙しい中でもできる限り会いに行っていると述べました。「将来中国に帰っても、会いに行くつもり」とも語り、「高氏さんが撮っているのはただの写真ではなく、私たちの心に届くラブレターです」と感謝を伝えました。
トークセッションの後はサイン会でにぎわいました。写真集を手に、期待に目を輝かせるファンの長い列ができました。この交流は写真家とファンの距離を縮め、写真集に込められた深い想いが改めて伝わる場となりました。「ただの写真ではなく、私たちの心に一緒に刻まれた成長の思い出でもあるのです」とファンの一人は語りました。
会場には可愛らしいお菓子やケーキも用意され、和やかで楽しい雰囲気の中で交流が行われ、貴重な記念写真と思い出を残しました。今後も、この「パンダの名のもとに生まれた友情と平和」が広がっていくことが期待されます。
この誕生日イベントを通じて、シャオシャオとレイレイは再び日中両国の人々の心の距離を縮め、写真集もまた、国境を越えた素晴らしい物語を記録する「感情の架け橋」となりました。
最後は全員でシャオシャオとレイレイの誕生日を祝い、記念撮影を行い、このスター兄妹とのかけがえのない時間に幕を閉じました。このイベントはパンダファンの情熱を凝縮し、日中の文化と感情の交流に新たなページを刻みました。