『春節』がユネスコに登録後初!今回で7回目となる東京タワーレッドライトアップ

春節は華僑によって中華街や各地のイベントで色濃く祝われ、横浜・神戸・長崎の春節祭が代表的で、近年は世界各国でも祝われるようになり、春節文化が国境を超えて発展している。その証拠に東京タワーだけでなく、エンパイア・ステート・ビル(米国)、ブルジュ・ハリファ(UAEの高層建築物)、ロンドン・アイ(英国の観覧車)など、世界各地で赤色のライトアップが行われ、春節が国際的な文化的シンボルとして広まっている。

また、昨年末は『春節』がユネスコ無形文化遺産にもなった。春節が中国の人々にとって伝統的な新年を迎える際に、社会的慣習や共同体の精神を育む重要な役割を果たしていることを称えるものだ。

今年も東京タワーが赤くライトアップされた。東京タワーレッドライトアップの始まりは2019年。2019年の大晦日、在日華僑の発案で東京タワーが初めて「チャイナレッド」にライトアップされた。これは、中国人留学生の故郷への想いと、日本での春節文化の発信を目的としたもの。資金集めや準備には短期間で多くの人が協力し、点灯の瞬間には在日中国人や日本人が共に祝った。

2025年は日本と中国のアニメ文化交流を象徴し、「ポケモン」や「ウルトラマン」などが登場する映像演出、伝統楽器でのアニメ音楽演奏が行われた。

2025年の点灯セレモニーも例年通り、中日両国の政財界要人が一堂に会する盛大なイベントとなった。中国の呉江浩駐日大使、自民党幹事長の森山裕氏、日本公明党代表の斉藤鉄夫氏、元東京都知事の舛添要一氏、そして株式会社ポケモンの代表取締役社長兼CEOである石原恒和氏が会場に出席し、祝辞を述べた。また、中華人民共和国国務院僑務弁公室主任の陳旭氏、東京都知事の小池百合子氏、そして元日本国首相の福田康夫氏も、祝電を通じて新春のメッセージを寄せ、春節の祝福と中日友好への期待を表明した。

 

 

呉江浩駐日大使

自民党幹事長の森山裕氏

日本公明党代表の斉藤鉄夫氏

株式会社ポケモンの代表取締役社長兼CEO石原恒和氏

中華人民共和国国務院僑務弁公室主任の陳旭氏

東京都知事 小池百合子氏

元日本国首相 福田康夫氏

 

今年の東京タワーレッドライトアップイベントで注目すべきポイントは、初めて『ポケモン』IPとのコラボレーションを実現。また、点灯前のセレモニーも華やかで、様々なアーティストが出演し、文化交流の場として大いに盛り上がった。

中央民族楽団の演奏や『黒神話・悟空』の音楽、さらには『ウルトラマン』や『ディガウルトラマン』のテーマソングが披露され、過去の名曲が再演される中で、文化と音楽の力を感じる瞬間に。特に、三浦祐太朗さんが中国版ドラマタイトル『血疑』のテーマソング『ありがとう』を披露したことは、日中両国の音楽と映画への愛を感じさせる素晴らしい交流の一例だ。

さらに、合唱団による日本の名曲『蛍の光』を中国語で歌ったパフォーマンスも、両国民の深い友好と絆を象徴しており、音楽と文化を通じて新たな理解と絆が生まれた。

今年のイベントは、さらに感動的な瞬間が。中国・ハルビンの中央歌劇院の著名なソプラノ歌手、尤泓斐(ヨウ・ホンフェイ)さんが「春天のバレエ」を歌い、春の訪れと、これからハルビンで開催されるアジア冬季大会「氷雪の夢、アジアの心」という美しい願いを込めての演奏だ。彼女の歌声は、春の希望と、新たなスタートへの期待を感じさせる素晴らしいものであった。

         

今年のイベントは、さらに華やかで象徴的な瞬間が盛りだくさん。2025個の気球にパンダとポケモンのデザインが施され、日中友好の象徴として空高く舞い上がるシーンは、まさに壮観であった。また、伝統的な「鏡開き」の酒を振る舞う儀式が盛大に行われ、中日両国のゲストたちが一緒に木樽を開け、新春の祝福と共に両国の関係が一層深まることを象徴した。

その夜、東京タワーが7回目の「中国紅」に染まるとともに、展望台の大スクリーンに「迎春」の文字が中国書法のフォントで映し出された。

「希望」「未来」「こんにちは」「祝福の龍年」に続き、「迎春」という言葉が東京タワーに登場したことは、日中両国の文化が繋がり、未来へ向けた新たな希望をもたらす重要な象徴だ。これからも、両国の友好と協力を深めるこうした文化的な交流が、より多くの人々に広がっていくことに期待したい。

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