伊地知拓郎監督 長編処女作「郷」が歴史ある中国の批評家週間に日本映画として初選出

2024年11月11日(月)から中国重慶市で開催される「35mm批評家週間」に日本人では初となる伊地知拓郎監督の長編映画処女作「郷(ごう)」が選出されました。中国映画評論学会主催によるイベントです。
伊地知拓郎作品「郷(ごう)」(中国タイトル:乡野、英語タイトル:VICISSITUDE)©Letheany&Co.Gou

映画「郷」は同年6月に上海市で開催された上海国際映画祭アジア新人部門にノミネートされた作品でもあり、ここで注目を浴びた「郷」が再び中国に上陸、今後の展開に注目です。

入選作品「郷」紹介

「35mm批評家週間」は中国映画評論学会が主催する映画祭の一環として、中国の若手監督や新進気鋭の映画作品を紹介・評価することを目的とした催しです。今回、日本人の作品が選ばれたことは、これまでにない非常に稀なことであり、日中両国の映画文化の発展に寄与し、近年のアジア全体の映画産業のつながりが強まったことを示唆しています。

【中国映画評論学会(China Film Critics Association)】

中国国内で映画批評の促進と発展を目的とした学会で、中国映画を専門的に研究、批評するための組織です。この学会は映画批評家、学者、映画関係者が所属し、映画の芸術的価値、社会的影響、文化的意義などを多角的に評価・議論する場を提供しています。中国の主要な映画賞である、金鶏賞、華表賞、「五個一」工程賞、金鷹賞、飛天賞などの審査を長年担当し、上海国際映画祭や北京国際映画祭の選考にも関与しています。1981年設立、現会員数は600名以上。

監督:伊地知拓郎、プロデューサー:小川夏果

映画「郷」あらすじ:鹿児島の大自然の中で生まれ育った少年岳(がく)は憧れの野球部に入り、思い通りにならない人間社会の厳しさを味わい、挫折し、生きる意味を失ってしまう。偶然、幼馴染の隆(りゅう)と再会し、岳はセンス・オブ・ワンダー(すべての子どもが持つ不思議な感覚)を取り戻していく。今生きているこの一瞬の尊さに気付き、前を向いて歩んでいく物語。

概要:伊地知監督が大学の入学試験で書いた脚本が、大学3年生時2021年にARRIインディペンデントプロジェクトに選出され、ARRI機材の全てを無償提供で制作が開始された。1年間におよぶ撮影期間と3年間の編集期間を経て、令和6年4月に完成。令和6年2月文部科学省選定映画として、「生き方」「人生設計」の科目指定を受け、現在伊地知監督の故郷であり、ロケ地でもある鹿児島の中学校・高校を中心に、「道徳」「人権啓発」「いじめ防止対策」などの授業として取り扱われ、教育的価値のある芸術作品として映画「郷」が活用されている。(鹿児島県教育委員会・鹿児島市教育委員会後援)

※一般劇場公開はまだ行っていない。

伊地知監督には要注目。今後の展開が楽しみです。

監督 伊地知拓郎

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