なぜ東西民主主義は互いに学ぶべきなのか

中国の全国両会(全国人民代表大会・中国人民政協商会議)はその制度、内容が全過程にわたる人民民主をよく機能させている。民主は全人類共通の価値観であり、各国はそれぞれ自国に合った民主制度の道を模索している。西洋諸国では近代化の過程で選挙民主制度が形成した。中国の場合は自らの模索と実践の中で全過程にわたる人民民主ができあがった。いかなる民主制度も、最終的には民衆の獲得感に表現されなければならない。時代は変化しており、民主主義をよりよく実現し、民衆の権益を守っていくために、民主制度は時代に応えて進化していくべきだ。その中で、東西の民主主義への経験は互いのお手本にする価値がある。

民主主義には時代性と国家性がある

西洋式の民主主義は、最近問題が多く生じており、欧米のメディアや学者の間でも反省をもたらしている。昨年、米国の政治専門紙である「ザ・ヒル(The Hill)」は「アメリカは政治改革を徹底しないと民主制度が強化できない」と題する論考を掲載した。「西洋式民主主義」の存続は徹底した政治改革にかかっているとされる。

西洋式民主主義が直面している問題の原因は、民主主義の2つの重要な特徴が無視されていたことにある。ひとつは民主主義の時代性である。民主主義は時代の変遷に伴って絶えず進化し、絶えず改革するというプロセスが必要である。欧米の一部の国では、民主主義に対する理解がまだ200年前の状況にとどまっている。当時の民主主義は、ある程度の財産や学歴を持つエリート階層が享受している民主主義を中心とし、様々な制限があった。今の時代においては、それが大きく変わってきた。インターネット技術の向上に伴い、国民一人一人が技術力を獲得し、国家や社会の運営を評価する力量、さらには主導力を獲得した場合、民主制度も一新させなければならない。

二つ目は民主主義の国家性である。国ごとに国情が異なり、異なる民主的特性が形成されている。西洋式民主主義の中で、米国の民主主義がイギリス、フランス、ドイツの民主主義と異なるにもかかわらず、米国は世界の民主主義には統一基準があり、米国式民主主義こそが世界の普遍的価値だと思い込み、それを他国に強引に押し付けていこうとしたが、米国式民主の移植成功例がまだ一例もない。さらに、米国は他国を抑圧して自国のイデオロギーを推し進めていくと同時に、他国の人権を侵害し、惨禍をもたらしている。

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民主主義実践の評価基準は民衆の実感だ

民主主義を測るには世界的に統一された理論的標識はないものの、統一された実践的尺度がある。それは自国民の実感だ。国の制度が民主的であるかどうかは、次の3点にかかわる。第一に、日常生活の基本的な機能に関する民衆のニーズを満たすことができるかどうか。第二に、民衆の基本的な身の安全を確保することができるかどうか。第三に、社会サービスの均等化に対する民衆の要望に応えられるかどうか。

中国の政治制度は、民衆の日常生活の基本的な需要を満たしており、国の富の増加と社会進歩の成果を民衆に共有させ、社会治安と都市管理における安心感を民衆に与え、比較的均等化された社会サービスを享受させている。これらは目に見えて、成果をあげている。

『中国の民主』白書では「全過程にわたる人民民主」が言及されている。「全過程にわたる人民民主」は中国自身の民主的実践に対する最新の総括と要点の抽出であり、数千年来の人類の民主的思想からの革新と打開だ。かつての民主主義といえば、古代ギリシャ・ローマ時代にさかのぼるが、その時代の民主主義は主にエリートの民主主義だった。少数の者にしか声を出す権利を持っておらず、大衆は抑圧され、支配されていた。近現代になると、欧米では現代化の過程で投票制度による民主制度が現れたが、それには段階的、かつ限界的特徴がみられる。例えば、票を集める時にだけ人気を集めようとするが、選挙が終えると疎遠になったりして、選挙公約を必ずしも果たすとは限らないなどだ。

中国がこれらの歴史的実践の成功経験と失敗教訓の中で民主の道を模索して総括した成果は全過程にわたる人民民主だ。すなわち全チェーン、全方位、全カバーという全過程にわたる人民民主の実現に重要な役割を果たし、さらに包容性とサービス性をもつというのが中国の民主制度だ。

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全カバーとは、民主主義が各分野・各階層をカバーできることだ。全チェーンとは、民衆が民主的権利を行使できるのは投票の瞬間に限らないと意味する。全方位とは、民衆には、国家に適時に全面的にサービスを提供させる権利を持っていることだ。コロナ禍を例にとると、民衆の生命と安全がコロナの影響を受けた場合、民衆には国と政府の保護を受けるという権利を持つ。この権利は社会治安、医療、日常生活保護など多くの分野に及ぶ。どんな時でも、民衆が必要とする分野であれば、民主主義の権利を享受できる。この権利は公権力に対する牽制でもある。この点から言えば、中国の全過程にわたる人民民主は最も広範で、最も現実的で、最も機能的な社会主義民主主義だ。

中国の5千年の歴史は、中国人民が美しい生活と自身の権利を絶えず追求してきた歴史である。現代に入ってから、技術力の獲得、社会の多元化及びグローバル化の進展につれて、民衆の権利を保護するニーズがますます高くなり、民主制度を絶えず向上させ、進化させていく必要がある。

東西民主主義は互いを参考に前進すべきだ

民衆の権利の追求をめぐって、中国と西洋はいずれも似たような歴史の発展過程を持っている。中国と西洋の政治発展の歴史は、庶民がいかに個人の権利を獲得して個人の幸福を拡大させるか、そしていかにして国家と地域の発展に影響を与えるかという歴史でもあると言えよう。この歴史の過程には中国と西洋の共通性が大いにある。

中国の歴史上、夏・商・周から漢・唐・宋・元・明・清の時代までには、知識エリートを含む大勢の人々が民衆の権利拡大を目指して奮闘してきた。古代中国には、「水は能く舟を載せ、亦能く舟を覆す」「王子法を犯さば庶民と同罪」「王侯将相いずくんぞ種あらんや」といった、素朴な民主思想が芽生えていた。西洋も同様に、古代ローマや古代ギリシャの都市国家時代からフランス革命によるバスティーユの攻略、アメリカ独立戦争やイギリスの名誉革命など、民衆が自らの権利を守るために闘ってきた。

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権利のために闘争し、民衆自身の価値を実現するために闘争することは、中国と西洋の人類共通の貢献である。このような闘争のおかげで、人類社会は絶えず進歩してきたが、闘争の過程で食い違いが起きた。西洋はより多く個人レベルの衝突の経験と目標を追求し、個人の権利を十分に尊重することを追求している。一方、中国を含む儒家文化の影響を受けてきた東アジア文明は、集団や家族の観念をより強調し、集団の利益をより重視している。特に危機に立たされた際に集団の利益をより強調している。

中国と西洋の民主主義の最大の違いとは、一言でまとめると、個人主義と集団主義の違いだ。これは双方の文明的遺伝子からも証明できる。

中国の政治文化は広くて奥深い。これは数千年にわたった中国の文化哲学論理とも関連している。西洋では形式美が重視されており、絵画、彫刻などの芸術でも形式上の高潔さや強さがよく表現される。西洋の文化と政治制度でも過程的に形式上の民主性がより強調される。それに対し、中国は中身と成果をより大切にする。全過程にわたる人民民主は民主の成果と効果が本当に民衆に切実な利益をもたらすことができるかどうか、ということを非常に重視する。

したがって、一時的には欧米では中国の民主制度が疑問視されたりして、少数の人に歪曲されて汚名を着せられたこともあるにしても、中国の全過程にわたる人民民主が成し遂げた成果は塵に覆い隠されることはない。中国文化なしには中国を理解することが難しい。それに時間もかかる。

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こういった相違があるからこそ、中国と西洋の民主制度にはより一層理解し合う、互いの鏡となる価値がある。実際、双方も互いに学び合っている最中だ。現在、中国と西洋、特に中米の間では、イデオロギー上の摩擦ひいては衝突が依然として激しい中、中国は包容性をより重視しており、米国に学び、人類の最も優れた文明成果に学ぶべきだとしている。例えば、奨励制度を推進して、革新を奨励するように個人の収益を高める、調査、公示制度、無記名投票、組織談話などを通じて、最も広範に各々の意見を集める、といった米国の良い経験を、すなわち西洋の個人主義的遺伝子から有益な内容を参考にした。

米国では、中国に学ぶべきだという声も寄せられてきた。かつて中国の政治制度に否定的だった一部の学者も態度の変化を見せた。例えば『歴史の終わり』を出したフランシス・フクヤマは最近、米国式民主主義が落ちぶれており、信用を失いつつあると指摘する一方、中国の発展や中国モデルを評価している。2015年に「中国崩壊論」を発表した米国のデヴィッド・シャンボー教授も、中国の政治制度の優れたところを評価し、中国の政治制度にある、米国が学ぶべきところを語るようになった。

歴史の発展とともに、東西文明のイデオロギー上で激しい競争と摩擦が生じる中、最終的に必ず、学び合いながら共に前進していこうという結論に辿りつくと信じる。(翻訳:華僑大学)

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