中国でコロナ感染拡大、今年のGDP目標達成に注目
中国で新型コロナウィルスの感染が拡大している。加えて、ロシアのウクライナ侵攻で世界的にエネルギー価格が上昇する中、中国が今年の国内総生産(GDP)5.5%前後の成長という目標を達成できるのかに注目が集まっている。
国家衛生健康委員会によると、中国のコロナ感染は27省・市に広がっており、3月1日から13日までの間に1万件以上の域内感染が報告された。うち深圳市は3月14日から20日までロックダウン(都市封鎖)を発表。また、上海市では学校がオンライン授業に移行するなどしている。こうした中、足元では消費だけでなく、インフラや不動産の建設にもマイナスの影響が及んでいる。
景気の下振れリスクが懸念されるが、中国は今秋5年に1度の共産党大会が開催される。それだけに安定成長が重要になっている。こうした中、安定成長に向け政府が景気の下支え措置を打ち出す可能性が指摘されている。こうした景気下支え策などで、今年のGDPについては「第1四半期は低成長にとどまる可能性があるが、その後は回復し22年通年では5%以上の経済成長率が達成可能」との見方も出ている。