Category: 社会・政治
香港の民主発展、長期的に利点
2021年12月19日、香港で立法会議員選挙が実施された。選挙後の同21日、中国政府は『「一国二制度」下の香港の民主発展の白書』を発表した。白書は、香港における民主主義の発展を全面的に回顧。
テスラへのバッテリー供給に食い込むBYD
BYDがテスラにバッテリーを供給する方向で準備していることが明らかになった。BYDがテスラに供給するのは自社開発のリン酸鉄リチウム(LFP)電池の「刀片電池(ブレード・バッテリー)」とみられ、既にテスラにLFP電池を供給している寧徳時代新能源科技(CATL)などとの競争が予想されている。 BYDの執行副総裁で汽車行程研究院院長を務める廉玉波氏はこのほど、中国メディアのインタビューで、「テスラはとても成功した企業で、BYDはテスラを尊敬している」と指摘。そのうえで「テスラのイーロン・マスク氏とは親しく、近く電池を供給する」と語った。 テスラの主要電池サプライヤーは現在、CATL、LGエナジー・ソリューションなど。このうち、CATLは21年決算報告に基づくと、テスラが最大の顧客でテスラ向け販売は130億4,000万元と、21年の同社売上高の約1割を占めている。 ■EV電池の生産能力拡大へ テスラの主要電池サプライヤーの中に今後食い込んでいくBYD。今後はテスラ向け電池供給で他のサプライヤーとしのぎを削る展開が予想されている。 足元の動向をみると、中国汽車動力電池產業創新聯盟が発表した4月の中国のEV搭載電池の総量は13.3GWhで、前年同期比58.1%増、前月比では38.0%減だった。うち、CATLは5.08GWhで、前月比で半減した。これにより、国内シェアはトップの座こそ維持しているが、前月に比べて12.21ポイント低下して38.28%となった。一方、BYDの搭載電池量は4.27GWhで、シェアは前月から12.94ポイント上昇して32.18%。トップのCATLとの差が縮小した。 4月のCATLの搭載電池量の減少については、上海での感染症対策強化で同月のテスラの中国での納車台数が1,512台と、3月の6万5,800台から大幅に落ち込んだためとみられている。4月から5月にかけては上海での防疫措置強化という特殊要因が絡んでくるため、BYDにしてみると、CATLとの足元のシェア縮小は額面通りに受け取ることはできないかもしれない。 とはいえ、かねてからBYDは「刀片電池(ブレード・バッテリー)」を含めた自社のエンジン電池について、他社向けの供給を拡大する方針を示している。BYDの現時点でのエンジン電池の生産能力は約135GWh(うち刀片電池が99GWh)だが、中国の証券会社の予想では、22年末時点で240GWh(同204GWh)、23年末時点で442GWh(同406GWh)に拡大する見込みという。 ■海外開拓に意欲、スピード感の重要性を訴え~王董事長 折しも、BYDは6月8日に株主総会を開催。総会で王伝福・董事長は「今後は海外市場の開拓を強化する」との方針を強調した。王伝福・董事長は海外市場開拓について、「直面する圧力が大きい」としながらも、「一部の逼迫している資源を使って世界のEV市場を開拓する」と意欲を示した。また、自動車の電気化の進展が加速する中においては「リソースが多く、サプライチェーンを完備し、製品の優位性が大きい会社がより大きな市場で勝つことができる」とし、「現在は大きい魚が小さい魚を食べるのではなく、速い魚が遅い魚を食べる時代で、加速する車を超えることだけ」とスピード感の重要性を訴えた。 スピード感でCATLのエンジン電池市場の牙城を崩すことができるのか、今後の展開が注目される。
中国、21年末時点の就業者数は7億4652万人
7日に発表された2021年版の人的資源・社会保障事業発展統計公報によりますと、21年末時点の中国の就業者数は7億4652万人で、うち都市部の就業者数は4億6773万人です。産業別の割合は、第一次(農業・林業・牧畜業・漁業)が22.9%、第二次(製造業・建設業・鉱業)が29.1%、第三次(その他)が48%です。 過去のデータと比較すると、全国の就業者数は17年に最多の7億7640万人に達した後、年々右肩下がりとなっています。第二次産業の就業者の割合は18・19年の28.2%から21年の29.1%へと再び上昇しています。 21年通年の都市部新規就業者数は1269万人で、都市部失業者545万人の再就業が実現しました。21年末時点の都市部登録失業者数は1040万人、都市部登録失業率は3.96%です。21年に全国で4万4000の就業者ゼロ世帯が各世帯で少なくとも1人の就業を実現しました。(提供/CRI)
習近平生態文明思想が世界の持続可能な発展に方向を示す=各国の関係者が評価
この10年間、習近平生態文明思想の導きの下、「美しい中国」の建設から「美しい地球」の共同建設まで、世界生態ガバナンスの参加者、貢献者、けん引者として、中国の生態文明建設が収めた成果は、国際社会から広く称賛されています。6月5日の「世界環境デー」を迎えるにあたり、多くの国の関係者は、「習近平生態文明思想は人類の持続可能な発展に動力を注ぎ、方向を示している」と高く評価しています。 南アフリカ大学ムベキ・アフリカ・リーダーシップ研究所のポール・テンベ上級研究員は、中国で長年暮らしており、近年の中国の生態環境の絶え間ない改善をこの目で見てきました。テンベ氏は、「美しい中国の建設と環境保護は環境汚染を減らし、中国だけでなく世界にも利益をもたらす。これは非常に賢明であり、習主席が最優先で取った取り組みの一つだ」との見方を示しました。 習主席は昨年10月、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)での基調演説で、中国が率先して15億元(約295億円)を拠出し、昆明生物多様性基金を設立することを提案しました。これについて、ロシア天然資源・生態省国際協力・気候変動局のクシ局長は、「われわれは昆明生物多様性基金の設立を高く評価している。これは多くの発展途上国の生物多様性保護に力強い支援を提供すると考えている」との考えを示しました。 2015年、習主席は200億元(約3930億円)に上る中国気候変動南南協力基金を設立し、他の発展途上国の気候変動対策を支援することを提案しました。ジンバブエ中央アフリカ経済文化交流研究センターのカラージュ・タベンハーブ研究員は、インタビューに応じた際に、「気候変動の影響は世界的なものであり、どの国も免れない。中国がこの基金を設立したことは、中国の大国としての貫禄をはじめ、他の発展途上国のことを私心なく思慮していることを示している。ジンバブエは農業国で、気候変動の影響で水不足が発生し、農家の収穫が保障されていない。中国の援助と支持を通じて、ジンバブエが気候変動に適応、対応できるようになることを期待している」と述べました。(提供/CRI)
ロックダウン解除初日、上海市民はどの時よりも自由の大切さを実感
新型コロナウィルスの感染拡大に伴うロックダウンが解除された中国上海の様子を、現地在住の馬聡(マー・ツォン)が写真と文章で紹介する。 6月1日、上海は生活と生産秩序の全面的回復の初日を迎えた。常態となったPCR検査は間違いなく、市民が最も関心を寄せる焦点の一つだ。市内全体にたくさんの検体採取場所が設けられ、公共の場に出入りするには72時間以内に行ったPCR検査の証明が必要。ゆえに、全ての上海市民は「保証期間が72時間の人」となっている。 上海には多くの検査スポットが増設されたが、それでも住民の数は過小評価されたようだ。多くの所で物資不足が起き、正常に検査を進めることができなかった。 封鎖は80日近くに及び、理髪店、レストラン、カフェは市民が最も行きたい場所となっている。だが、店内での飲食はできないため、店の入り口にはテイクアウトをしようと多くの市民が集まっていた。2カ月ストップしていたデリバリーサービスを利用して家でゆっくり味わう人も多い。 夜、「上海の浦東地区で陽性の患者が確認された」との情報がSNS上に現れ、人々の心に不安が生じた。それと同時に、「自由な日を大切にして会うべき友人には早めに会っておこう。またロックダウンが行われたらいつ会えるか分からないのだから」との思いも広がっている。(翻訳・編集/野谷) ●馬聡(マー・ツォン) 1997年、中国・南京大学を卒業。上海で弁護士として活躍中。
「私の今」は中国人労働者のおかげ―米国人教授が19世紀の大陸横断鉄道建設を語る
米国で大西洋沿岸と太平洋沿岸を結ぶ最初の大陸横断鉄道が完成したのは1869年だった。建設工事には多くの中国人が従事した。事故による死傷者も多く出た。彼らはなぜ、そのような仕事に就いたのか。米スタンフォード大学で中国人労働者が北米大陸の鉄道建設で果たした役割を研究するシェリー・フィッシャー・フィシャキン教授はこのほど、中国メディアである中国新聞社の取材に応じて、当時の鉄道建設工事に従事した中国人労働者について語った。以下は同教授の言葉に若干の説明内容を追加するなどで再構成したものだ。 ■初の米大陸横断鉄道の建設で、主力になった中国人労働者 中国人が米国西部にやってきたのは、ゴールドラッシュの影響だった。彼らは一獲千金を夢見て採掘の仕事をしたり、あるいは食堂やクリーニング店を営んだ。 1865年ごろになると、白人労働者は極度に厳しい鉱山の仕事よりも鉄道建設の仕事を望むようになった。中国人労働者が鉄道建設の仕事をする場合には、白人労働者よりも賃金が安く、おまけに特別な税が徴収されたが、大勢の中国人がセントラル・パシフィック鉄道が進めた大陸横断鉄道の西部分の工事に従事した。 米国にいた中国人だけでは労働力が不足したために、広東省で大量の労働者が募集された。1867年2月には中国人労働者約8000人がトンネルの掘削の仕事をしており、約3000人が線路敷設などに従事していた。中国人の労働力はセントラル・パシフィック鉄道が投入した全労働力の90%を占めた。 広東省から多くの中国人がやって来た理由は貧困から脱出するためだった。鉄道工事に従事すれば30ドル程度の月給をもらえたが、故郷で農業に従事していも、1年をかけて得られる金銭は米ドル換算で8ドルから10ドル程度だった。彼らは家族を養うために稼ぎたかった。 大陸横断鉄道の建設は難工事であり、労働環境は想像を絶するほど劣悪だった。夏になれば猛暑に見舞われる。山間部の場合、冬には雪崩が発生して命を奪われる危険があった。工事は機械化されておらず、労働者は粗末なシャベルやつるはしを使った。特にシエラネバダ山脈の地勢は険しく、中国人労働者が爆薬を仕掛けて固い花崗岩を破壊して掘削した。 中国人労働者は12-30人のチームになって、共に働き共に生活した。彼らは日が出ると仕事に行き、暗くなると宿舎に戻った。彼らは米飯を食べた。それ以外の食材には乾燥した野菜や海産物があり、豚や鶏も食べた。彼らは茶も好んだ。つまり故郷の食文化を維持していた。たまには皆で酒を飲むこともあった。 ■単に従順だっただけではない中国人、憤りを「爆発」させたことも セントラル・パシフィック鉄道は中国人労働者を評価していた。同社幹部のチャールズ・クロッカー氏は米連邦議会に対して、中国人は白人よりも「信用でき安定している」と証言した。 同社のリーランド・スタンフォード社長も大統領に宛てた手紙に、中国人労働者は鉄道建設の主たる労働力であり、彼らなしに米国史上で最も偉大なプロジェクトを期間内に完成させることはできないと書いた。 鉄道建設で長年に渡り苦しい仕事に懸命に取り組んだ中国人は、米国社会で称賛を勝ち取った。しかし鉄道完成後の1870年代に不況が発生すると、低賃金で仕事をする中国人は白人労働者から仕事を奪う存在と見なされた。人種差別が発生し、米連邦議会は1882年に中国人移民排斥法を成立させた。 中国人労働者は従順だと言われているが、彼らの憤りが限界に達したことはある。1867年6月には、トンネル内で発生した爆発事故で中国人5人と白人1人の命が奪われた。その5日後には鉄道工事に従事する中国人労働者3000人がストライキを始めた。 このストライキは極めて組織的で統一が取れていた。3000人もの労働者が目標や具体的な応急、行動時間などで一致していた。また彼らには、会社が労働力をどうしても必要としていることが、自分たちの「カード」になるとはっきりと認識していた。 白人労働者はもともと、優遇されていた。白人労働者は中国人労働者の2倍以上の賃金をもらえ、しかも中国人労働者とは違って食事や宿泊は無料だった。セントラル・パシフィック鉄道が中国人労働者に払った月給は、最初は26ドルだったが、より多くの労働力を確保するために、1867年の爆発事故の直前までに、月給は35ドルに引き上げられていた。 中国人労働者側は、白人との待遇の差別撤廃を最終目標にしていた。会社側も中国人側の要求に応じていった。ストライキ終了後には、外部に漏れないようにして中国人労働者への給料を引き上げることもした。また、砂漠地帯の鉄道建設では、酷暑の中で働く中国人労働者全員にボーナスが支給された。 ■研究者である私自身もかつての中国人労働者の恩恵を受けている 米国初の大陸横断鉄道は、ユタ州プロモントリーで1869年5月10日に、セントラル・パシフィック鉄道が西から進めてきた路線と、ユニオン・パシフィック鉄道が左から進めてきた路線の線路がつながったことで完工した。 1869年の式典で中国人労働者は無視されたが、鉄道完成150周年の式典に米国華人コミュニティーの歴史の研究者である中国系米国人のコニー・ヤング・ユー氏が講演したことで、かつての中国人労働者が再び注目されることになった。この式典には多くの中国人労働者の子孫が出席した。 この鉄道については、私個人との関係もお伝えしたい。大陸横断鉄道の出現により、セントラル・パシフィック鉄道は大きな利益を上げることになった。リーランド・スタンフォード社長も莫大な富を得た。このスタンフォード社長が私財を投じて設立したのが、私が勤務するスタンフォード大学だ。スタンフォード社長が得た富は元はと言えば、中国人労働者の懸命な労働によって創出されたものだ。 もちろん、恩恵を受けたのは私だけでない。中国人労働者の奮闘は「米国人全員の一生を形成することを助けた」のであり「今日の米国が形成されることを助けた」のだ。 だから私は当時の中国人労働者を多角的に研究することで、彼らが経験したことを再び見出し、彼らの人生の意義を再確認し、封印されてきた歴史を少しずつでも世に知らせたいと考えているのだ。(翻訳:Record China)
中国・新興自動車の5月納車数、4社が1万台突破でトップは理想~勢力図には変調も
中国の新興新エネルギー自動車メーカーが5月の納車実績を発表した。いずれも前年同月比、前月比ともに増加し、生産・操業再開の兆しが垣間見られる。企業別では、理想汽車(Li Auto)、哪吒汽車(Neta)、小鵬汽車(Xpeng Motors)、零跑汽車(Leap Motor)の4社が1万台を突破し、うちトップは理想汽車(Li Auto)。一方、蔚来汽車(NIO)は7,000台前半で引き続き低調だった。AITO問界と極氪(Zeeker)の2社は5,000台前後で、勢いが増している。従来は「蔚小理」と呼ばれるNIO、小鵬、理想の3社が新興自動車メーカーのトップを走ってきたが、Netaと零跑が急速に追い上げ、さらにその後にはZeekerとAITOが猛迫している格好で、勢力図には変調がみられる。 ■理想:11,496台、前月比で大幅な伸び 理想汽車の5月の新車納入台数は1万1,496台で、前年同月比165.9%増、前月比175.9%増。低迷した前の月から大幅に増加した。1~5月の累計ベースでは前年同期比111.13%増の4万7,379台だった。 理想によると、「理想ONE」の発売開始以降の累計納車台数は1万7,1467台にのぼり、新車1台での販売実績としてはかなり好調という。長江デルタ地域のサプライヤーの状況については、一部で徐々に生産回復しているが、依然として部品供給が逼迫し、一部ユーザーの新車納入が遅れていると指摘。ただ「サプライヤー企業とともに、感染対策の要求を満たしたうえで、生産回復に努め、顧客の納車待ち期間の短縮に努めている」という。 新製品では、「理想L9」が注目されている。3m超のホイールベースに、1,300kmを超える航続距離という仕様で、今年の大型SUVの中でも特に注目を集めている。 ■Neta:11,009台、高いコスパで地方都市で人気 Netaの5月の新車納入台数は1万1,009台で、前年同期比144%増、前月比では24.9%増。1~5月の累計ベースでは前年同期比213%増の4万9,974台と、5万台に迫っている。 Netaによると、月次の納車台数は2020年7月以降23カ月連続で前年同月比でプラスの推移が続く。特に、22年以降の伸びは加速し、22年通年の納車台数は10万台を突破するとみられている。 Netaの販売好調の要因として挙げられているのは、そのコストパフォーマンスの高さ。主要ラインアップの販売価格帯は7万~20万元で、うち「哪吒V」はSUVモデルで10万元前後。新エネルギー・純電気自動車の消費者の予算ニーズを満たす価格帯で、三線都市や四線都市の消費者に人気がある。 無論、Netaもブランド向上に向けて歩み始めている。その象徴となるのが「哪吒S」。「哪吒S」にはレンジェクステンダー式自動車(REEV)と電気自動車(EV)の2種類のエンジン形式があり、うちREEVの航続距離は1,100キロ、EVは710キロ。同社が開発したエンジン電池「天工電池」を使用している。「哪吒S」の競合相手は、比亜迪(BYD)の「漢」と「小鵬P7」に絞っている。 ■小鵬:10,125台、総じて安定維持 小鵬汽車の5月の新車納車台数は1万125台で、前年同月比78%増、前月比12.48%増だった。うち、「小鵬P7」が4,224台、「小鵬P5」が3,686台、「小鵬G3i」が2,215台。1~5月の累計ベースは前年同期比122%増の5万3,688台だった。 「小鵬P7」と「小鵬P5」は同社の主力製品。「小鵬P7」は優れた性能で、4秒で時速100キロの加速能力が出る性能を持つ。一方「小鵬P5」は家庭用に適した車種。「小鵬P7」、「小鵬P5」はともに、それぞれのターゲットを絞った市場での売れ行きが好調だ。 小鵬汽車によると、コアサプライチェーンの操業・生産再開に伴い、5月中旬に肇慶工場(広東省)の2シフトの生産体制を再開。手元受注の消化に急いでいる。 今後はSUVモデル「小鵬G9」を発表する予定。「小鵬G9」は競合を「理想ONE」に絞り、製品力の前評判は高く、注目されている。 小鵬汽車は充電設備の設置を積極的に進めているという特徴もある。4月末時点で自営充電ステーションは954カ所に達し、すべての直轄市と地級行政区をカバーしている。 ■零跑:10,069台、2か月続けて1万台突破 零跑汽車(Leap Motor)の5月の新車納入台数は1万69台で、前年同月比215.1%増、前月比10.81%増となった。月間販売台数が1万台を超えたのは4月に続いて2回目。零跑は4月の納車台数でトップだった。5月は順位こそ落としたが、納車台数は再び1万を突破し、月次実績として過去最高を更新した。すでに14カ月連続で前年同月比200%増を超え、全体の販売台数は非常に好調。1~5月の累計ベースは前年同期比347.44%増の4万735台だった。 主力車種の「零跑T03」と「零跑C11」は、同クラスの競合製品の中でもコストパフォーマンスに優れ、Netaと同様、三線都市・四線都市の消費者から人気を集めている。この2車種の販売好調で3月以降、零跑は販売台数を急速に伸ばし、長期にわたる最下位の地位からの脱却を果たしている。 5月10日に予約販売を開始した「零跑C01」は注文が4万8,000台を突破した。EVの車台と電池セルを一体的に設計してバッテリーパックを省く「セル・トゥー・シャーシ(CTC)」技術を採用し注目を集めている。「零跑C01」は15万~30万元のコア市場に衝撃を与えるとみられている。 ■NIO:7,024台、「蔚小理」の中で最下位 NIOの5月の納車台数は7,024台で、前年同月比4.7%増、前月比38.4%増。内訳は、SUVが5,317台、乗用車が1,707台だった。SUVモデルのうち、ES8が746台、ES6が2,936台、EC6が1,635台、乗用車はET7が中心で1,707台。 1~5月の累計ベースは前年同期比11.8%増の3万7,866台。5月末時点の累計納車台数は20万4,936台となった。 NIOは22年以降、販売台数の低迷が続き、5月の納車台数は再び「蔚小理」の中で最下位だった。これについてNIOは、新型コロナウィルス感染防止による一部都市の封鎖によって供給制限を受けたためと説明。ただ、足元では「段階的に」回復してきているという。 サプライチェーンの影響だけでなく、NIOは個人の消費意欲低迷の影響も受けやすい。というのも、NIOの価格帯は基本的に40万元以上と比較的高めで、中・高所得者層の消費低迷の影響を受けやすいためだ。 NIOによると、サプライチェーン企業の操業・生産再開に伴い、6月には生産がさらに回復し、ET7を含む車種の納車がスピードアップする見通しだ。今後は、いかにして販売台数を伸ばし、再び新勢力のトップに戻ることできるのか、注目されている。 ■AITO:5,006台で5千台突破 AITOの5月の新車納車台数は前月比54.3%増の5,006台だった。現在、AITOブランドで販売されているモデルは「問界M5」の1車種。3月5日に正式に納車を初めて以降、3カ月間の累計納車台数は1万1,296台。1車種の納車台数が1万台を突破するまでの期間としては最短記録だったという。高性能、長い航続時間、ファーウェイのHarmonyOS搭載などの特徴を有し、人気を博している。 今後は「問界M7」を発売する予定。同車種は高級スマート大型電気SUVとして位置づけられ、REEV型とEV型の2タイプのモデルが投入される予定。REEV型は6月に発表、7月に納車を予定している。...
米国と違い中国の若者に「打ちのめされた世代」は存在せず―理由と経緯を説明
米国では戦後、若者文化に関連して「打ちのめされた世代」と呼ばれる現象が発生した。中国メディアの中国新聞社は、中国ではそのような現象が発生しなかったと論じる文章を発表した。
不景気に就職難…1000万人超の中国の新卒者はどこへ行く?―独メディア
2022年6月2日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国版サイトは、史上初めて1000万人を超えた今年の大学新卒者たちが、不景気と就職難の中で進路に悩んでいることを報じた。 記事は、中国教育部の統計で、今年の中国の大学新卒者数が昨年より167万人多い1076万人となり、過去最高を記録する見込みであると紹介。一方で、中国経済の成長が鈍化する中で、もともと競争が激しかった就職市場は一層厳しい状況になっているとした。 そして、上海における大規模かつ長期的なロックダウンなど新型コロナの影響に国際情勢の変化が相まって都市部における4月の失業率が6.1%となり、特に16〜24歳の青年失業率が18.2%に達したことを伝えている。 その上で、今年北京理工大学を卒業する予定だったものの、卒業を1年延長する制度を利用したある学生が「多くの企業は採用枠の多くを新卒者に振り分けている。今年の就職戦線は非常に厳しいので、留年することにした」と語ったことを紹介。このような学生が増えている状況に対し、中国南方科技大学の副校長が「教育部は新型コロナの状況を鑑み、今年の大学の学生募集を適宜延期したり、条件を備えた大学のフレキシブルな学制採用を認めたり、より多くのい学生に卒業延期や新卒者の身分保持を認めたりすべきだ」と提言したことを伝えた。 一方で「すべての学生が卒業の延期を望んでいる訳ではない」とし、広東省広州市の大学に通う学生が「友人は自ら望んでいないにもかかわらず、(新型コロナに伴う)学業上の問題で卒業が延期になってしまった。自分は卒業の延期は考えていない。卒業を延期しても競争がますます激しくなるだけで、もっと就職しづらくなるだけだから」と語ったことを紹介している。 記事はさらに、近年海外の留学生が中国に戻って就職するブームが起きており、新型コロナによってさらに拍車がかかっていると指摘。これにより中国国内の大学新卒者の就職事情はますます厳しくなる可能性があるとした。(翻訳・編集/川尻)