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ムスッと顔が愛らしい!漫画『きょうのようじょ』オリジナルグッズ全世界同時発売決定!

■■■ムスッと顔が愛らしい!漫画『きょうのようじょ』オリジナルグッズ全世界同時発売決定!■■■ SNSで話題沸騰!世界中で注目を集めるSNS発のオリジナルキャラクター「ようじょ・YOUJO」、そしてその連載漫画『きょうのようじょ』が、初のオリジナルグッズをリリース。世界一斉スタートでの予約受注開始が発表された。 「ようじょ・YOUJO」は、2021年1月にイラストレーター・こざと氏が自身のTwitterアカウントで投稿した、釣り上がり眉にへの字口がトレードマークの小さな女の子の日常シーンを描く一枚一枚のイラストから誕生した。 名前はなく、セリフもない。ムスッとした表情だけど、その仕草や行動は小さな女の子そのもの。そんなギャップがたまらなく愛らしい。 まだ世間がいろいろと大変な中、イラストから伝わってきた温かさと可愛さが、世界中で日々頑張っている人々を魅了。そんな「ようじょ」のイラストに癒された人たちからは、様々な言語でたくさんの応援と感謝の言葉がSNS上で寄せられている。 この度、発表された初のオリジナルグッズでは、「ようじょ」が着用しているTシャツのほか、『きょうのようじょ』の可愛さを十分に味わえるTシャツ、キーホルダー、缶バッジ、トートバッグにキャンバスアート、全6商品(サイズ仕様違いを含め全17種)を、ポニーキャニオンが運営するアニメ専門ECサイト「きゃにめ」にて販売。海外向けには「PONYCANYON SHOP (for overseas customers)」、「魔法集市」(読み:マサドラ、中国本土向け)から、世界同時に受注受付を開始する。 また、受注開始にあたって、作者のこざと氏による直筆サイン入り【きょうのようじょ缶バッジ】をもらえるSNSキャンペーンも開催予定。詳細はきゃにめ、PONYCANYON SHOP公式Twitter及び魔法集市公式WEIBOからご確認いただきたい。 【商品ラインナップ】 きょうのようじょTシャツ(kozatoロゴ)(M/L/XL/XXL/XXXL) ¥2,750(税込) きょうのようじょTシャツ(喰われるようじょ)(M/L/XL/XXL/XXXL) ¥3,300(税込) きょうのようじょアクリルキーホルダーセット ¥2,200(税込) きょうのようじょスクエア缶バッジ(4種) 各種¥550(税込) きょうのようじょトートバッグ ¥2,200(税込) きょうのようじょキャンバスアート ¥3,850(税込) ※イーゼルが付属しておりません ▼ご購入はこちらから ■きゃにめ特設サイト ■PONYCANYON SHOP for overseas customers ■魔法集市(中国大陆) 完全予約受注期間: 2022年2月18日(金)12:00~2022年2月27日(日)23:59...

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日中共同制作・新型コロナとの戦いの歌『小さな祈り』

日本語版新型コロナとの戦いの歌「小さな祈り」 中国語版新型コロナとの戦いの歌「定能挺過去」 英語版新型コロナとの戦いの歌「Love Will Win Again」 https://www.youtube.com/watch?v=z3OXww6b4AY「小さな祈り」伴奏音频:00:00/04:26 『小さな祈り』は日中両国の民間人によって共同製作された、コロナに打ち勝つことを願う歌である。遠藤英湖氏は曲の監修者であり、その文章『海を越えて届け合う『小さな祈り』 ~コロナ禍における微信時代の日中交流』は『日本帰僑聯誼会二十年暦程(2001-2021)』に収録されている。 遠藤英湖氏は日本慶應義塾大学を卒業し、北京語言大学への留学を経て、中国語に精通し、現在は『東方時報』、『東方新報』などの記者を勤めている。『小さな祈り』の製作過程に於いては多くの仕事をこなし、上記の文章においては曲を世に出すにあたって、その前後の経過を細かく記している。同じ音楽であっても、中国語版の歌《定能挺過去》は写実に重きを置き、コロナ対策における具体的な事柄が表現された。一方で、『小さな祈り』は趣を大切にし、含みと美意識を持たせた描き方がなされている。遠藤氏のこの観点を私は度々講座の中で紹介してきた。 『小さな祈り』は日中の民間人が非常時において困難に打ち勝ち、共同で制作した芸術作品であり、また、日中の文化の差異を表す具体的な教材でもある。より多くの日本の読者、あるいは日本語を理解する中国の読者がこの文章を一読することを期待する。 遠藤英湖(えんどう えいこ) 海を越えて届け合う『小さな祈り』~コロナ禍における微信時代の日中交流 遠藤英湖 「創造的な活動によって、人は自分自身に新しい命を授ける」とはポーランドの音楽家・パデレフスキーの言葉である。生命を燃焼しながら生まれたそのような作品は、同時に人々の心を潤し、勇気づけるものであると信ずる。 それは、昨年2月、一本の電話から始まった。 「遠藤さん、今『小さな祈り』という日本語の新曲をやっているところですけど、発音を直して頂けませんか?」 十数年来の友人、日中両国で活躍する歌手のユウ燕(潘幽燕)さんからのお願いだった。 「もちろん、いいですよ。喜んで!」 気軽に引き受けたが、その後、いつの間にかどっぷりと浸かってしまったのである。 『小さな祈り』はコロナウイルスが中国で猛威を振るう中、西安交通大学日本語科教授の金中さんが作詞、同大学の人文学院博士課程で音楽哲学を研究する張珊さんが作曲し、音楽プロデューサーの蕭晨さんが編曲した『定能挺過去』(「きっと乗り越えられる」の意)がもととなっている。中国国民が新型コロナと戦う決意を歌ったこの歌は、発表後、中国教育テレビの特別番組にもなる等、国内外で高い評価を受けた。 この歌に深く共鳴した日本の著名な作詞家・青山紳一郎さんは同じメロディを用い、元の歌詞の「心」を汲み取り、日本人の感覚で新しく創作。そして生まれたのが日本語歌詞の『小さな祈り(中国語訳:小小的祈祷)』である。 現在上海で教鞭を執っているユウ燕さんは当時ニューヨークに滞在しており、英語版の歌い手・楊飛飛さんの協力を得て、深い思いを込め『小さな祈り』を録音。ユウ燕さんの友人たち――プロの写真家の丁信誠さんは北海道の風景を用いた音楽ビデオを制作、音響の専門家である張琦さんは調音処理、そして私は主に日本語の面からお手伝いをした。 上海に戻ったユウ燕さんは2週間の隔離を経てスタジオで正式に録音し、西安唐煌文化芸術創作有限公司の社長・厳河さんが日中両国の人々や風景を織り交ぜた新版の音楽ビデオを制作。このようにして、西安、上海、東京、ニューヨーク間で海を越え、毎日微信(WeChat)でのやりとりをしながら進めてきた日中両国芸術家の共同作品がついに完成。西安交通大学と中日詩歌研究所が出品する「日本語版・新型コロナとの戦いの歌『小さな祈り』」の音楽ビデオとして世に出たのである。このシリーズは中国語、日本語、英語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、スペイン語(コロンビア)、ヒンディー語、タイ語、ウズベク語の12言語版として完結した。 私は初版のビデオでは主に発音や字幕、新版では発音その他音響関係の監修に関わった。直接会えないため、ユウ燕さんから微信で送られてきた録音を聴き、微信の電話で口の形や日本語のリズム、イントネーションなどを説明しながら発音を直し、また録音するという作業を繰り返した。特に苦労したのは新版。コロナ禍の中、使えるスタジオは限られており、やっと借りることができた設備は古く、なぜか録音の度に直していない箇所がおかしくなってしまう。音程がずれたり、リズムが変わったり、雑音が入ったりで、モグラたたきのよう。一つ一つ根気よく修正していった。そのような事情で音源を600回以上聴き、数十回録音を重ねることとなったのである。テレサ・テンの遠縁であるユウ燕さんの柔らかな美声は人々の心を癒し大きな安心感を与える。日本人とわずかに違う発音のゆらぎが大きな魅力でもあるので、あえて100パーセントは直さないよう心がけた。 皆ボランティアで強い使命感から制作に携わったが、私自身、寝ても覚めても『小さな祈り』。いつ次の連絡が来てもすぐ作業にかかれるよう、片時もスマホを手放せない。微信でのやりとりのリレーをしながら四六時中メロディが頭の中でグルグルしていた。自分自身が感動してはじめて、人の心を動かすことができる。歌が度々心の琴線に触れ、時には涙しながら深夜に作業することもあった。歌唱部分の録音ができ、伴奏をつけ、映像を合わせ、最後に字幕などを入れて完成するという作業を目の当たりにするのは人生で初めて。まるで洋服を着重ねていくような感覚にワクワクした。日本語版の音楽ビデオが完成してしばらくは、安堵と達成感から燃え尽き症候群になった。ひと時でも、身近に迫ってくるコロナの不安を忘れられるほど没頭し、形に残るプロジェクトに参加できたこと――。思い出す度に感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。 今回、日中両国の感覚の違いを発見できたことも大きな収穫だった。たとえば、中国語版の方は「国民が一致団結して国難を皆で乗り越えていこう」という中華民族の強い意志を感じさせるもので、歌詞には「春節」「軍衣」「祖国」など中国らしさを感ずる言葉も多々あった。映像も、軍隊の出動、感染者数のデータ、火神山・雷神山医院を10日間で建設する様子、防護服の医療スタッフが患者さんを懸命に治療する姿など、コロナと直接関係のある具体的なものがほとんどだった。後世にこのビデオを見た人がコロナ禍の中国人の心情を中国人の立場から理解できる貴重な資料にもなるのではないだろうか。 一方で、日本語版の柔らかい歌詞は行間が多く、東洋画の余白のように自由に個人の想像や心情を重ね合わせることができる。たとえば、私の脳裏に浮かんできたのは、病気や仕事上の困難と闘う人、新しいことにチャレンジする人、そのような人を温かく応援する人、また、異なる国に住む友人たちの友情、日中友好、世界平和等等。コロナの時期に限定されない普遍性を感じた。さらに、自然は克服したり挑戦したりするものではなく「共生するもの」であるという日本人の自然観、災害や困難の状況を具体的には表現せず、しかし「言わなくても心の中ではわかっている」という日本文化の特質も感ずることができた。思えば、東日本大震災後につくられた『花は咲く』にも、地震や津波といった言葉はまったく出てこない。わざわざ言わなくても日本人は皆わかっているのである。 この日本的「察し」の文化について、金中さんと微信で深く意見交換し合ったことも印象深い思い出である。中国語版の映像は皆が頑張っている姿を最大限に映しており、それは事実ではあるが、日本人が見たらせっかくの歌も最後まで聴いてもらえないのではないだろうか。医療スタッフの命がけの姿は日々のニュースで知っているので、ビデオでさらに見せられたら辛くなり、それこそ「もういいです」となってしまうのではないか、ということである。実際私が初めて見た時、途中からしんどくなり、最後まで見るのがやっとだった。私の感想を聞いた金中さんは「中国人はこういう写実的な映像にこそ感動するんですよ」と驚き、それを聞いた私はまた逆にびっくりしてしまったのである。 完成した新版の『小さな祈り』ビデオには、軍人も病院も防護服も登場しない。横たわって病院の廊下を移動している患者さんの目線から、看護師さんの手と点滴バッグ、そして、動いて見える天井のライトが数秒間だけ映っていた。たったこれだけで、懸命に治療する姿が十分伝わり、静かな感動が沸いてくる。それ以外は、桜や海を渡る鳥、日中の長い交流の歴史を思い起こさせる空海記念碑やコロナ禍で話題となった「山川異域、風月同天(山河は違えど、同じ風が吹き、同じ月を見る)」の書、少女が祈りを捧げる映像など。日本人好みのビデオに仕上がっていたのである。 「日本語版の映像は遠藤さんの意見を反映してできたんですよ」 金中さんが私の提案を厳河さんに一生懸命伝えて下さったことを後から知った。日本人の感覚をしっかりと汲み取り、丁寧に真摯に具体化して下さったお二人の心がとても嬉しかった。 同じ曲でも、環境や国情が異なると、視聴者が感動する歌詞や映像はこれほど異なる。しかし、それぞれの文化に合う音楽ビデオの異なる特性は、互いを補完しあい、その素晴らしさを引き立て合っている。これは国と国との関係にも言えることではないだろうか。 このような私とのやりとりのエピソードを、比較文化の観点から金中さんが大学の授業や書店での市民講座で毎回話して下さっているとのこと。日中相互理解のヒントの一つとなったら幸いである。 文化や表現の仕方が異なっても、人を思う心、平穏を取り戻したい心は誰もが同じである。金中さんは「新型コロナが世界に蔓延する中、同じメロディによる多国語の歌声を通して世界の人々が一つになる…。この歌が人々を勇気づけ、心の癒しと希望になることを願っています」と語る。 青山さんも「いま世界中で多くの人達が、自分の身を守るのと同じように、側にいる人を想い、隣人を想い、遠くにいる大切な人を想っているに違いありません。このような強い想いはつながりあい、大きな力となり、やがて目に見えない敵を追いやると信じています」とコメントした。 「コロナが終わったら」とあいさつし合い、人との交流や活動が制限される中にあっても、微信という文明の利器を最大限に生かし、新しいやり方で創造的な作品と国境を越えた友情を生み出すことができた。人生の宝の思い出が、また一つ増えた。 私は常日頃「友情とは染める度に少しずつ色が深まっていく藍染めのようだ」と思っている。...

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中国、日本の若手作者30人による写真展「いつかの君へ」~日本写真芸術専門学校 総合写真研究ゼミ展~を開催します。

日本写真芸術専門学校 Ⅰ部(昼間部)写真科 3年制 2年 総合写真研究ゼミに所属する学生たちが、写真展を開催します。 中国、日本の若手作者30人による写真展「いつかの君へ」 ~日本写真芸術専門学校 総合写真研究ゼミ展 ◯会 期:2021年2月23日(水)~2月27日(日) ◯時 間:10:00~18:00(入館は17:30まで。最終日15:00まで) ◯会 場:目黒区美術館区民ギャラリー〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36目黒駅より徒歩約10分・中目黒駅より徒歩約20分 ◯講評会:2月26日(土)15:00〜(予定) 社会情勢によって変更が生じた場合には随時お知らせ致します。 中国、日本と生まれ育った国も環境も違う若手作者30人は、日本写真芸術専門学校総合写真研究ゼミで学んでいます。その学生による写真展を開催します。 コロナ禍で様々なことが制限され、写真を撮るために旅に出ることも許されず、外出することすらままならない日々もありました。街にはマスクに覆われ表情の見えない人々ばかりで、私達の将来への不安をはますます大きくなっています。さらに、AIやロボット技術の発展により、今後、現在の職業は半分まで減ると言われています。そして、デジタルデバイスや動画再生技術の普及により、写真の需要も減りつつあるとのことです。 今、私達が写真を撮る意味とは何か。写真を通して何を伝えられるのか。私達はまだ答えを導き出せていませんが、日々誰かを想い、誰かを信じて、今は自分のための写真を撮り続けています。いつかの私が、いつかの君が、前を向いていますように。今の私や今の君の努力が、1年後、10年後、報われますように。 そんな社会になりますように、私達は祈り続けています。この展覧会を通して、私たちの覚悟をお見せしたいと思います。

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文化庁主催のイベントサイト「MAGMA sessions」が本年度は令和4年2月16日(水)から公開予定 報告会のライブ配信も

文化庁は、令和3年度メディア芸術連携基盤等整備推進事業の取り組みの一環として、メディア芸術4分野(マンガ分野・アニメーション分野・ゲーム分野・メディアアート分野)それぞれのアーカイブの現状を知り、これからを考えるイベントサイト「MAGMA sessions」(https://mediag.bunka.go.jp/magmasessions/2021)をメディア芸術関係者や広く一般の方々に向け、令和4年2月16日(水)から無料公開します。メディア芸術アーカイブ推進支援事業の令和3年度採択事業事例として「日本特撮アーカイブ」の取り組みを紹介するコンテンツを皮切りに、2月22日(火)には、令和3年度メディア芸術連携基盤等整備推進事業の成果報告会の様子をライブ配信します。その後、メディア芸術の様々な分野の有識者によるトークセッションやインタビューを順次公開。併せて昨年度のMAGMA sessionsのアーカイブサイトも2月9日(水)より再び公開します。 ◼︎本サイト「MAGMA sessions」の目的MAGMA sessionsでは、普段あまり取り上げられることのないメディア芸術4分野(マンガ分野・アニメーション分野・ゲーム分野・メディアアート分野)のアーカイブの現在とこれからにスポットを当て、その課題、意義のみならず、その面白さを発信していきます。本サイトにより、多くの方にメディア芸術におけるアーカイブ活動の意義を知っていただき、アーカイブについて考えるきっかけをつくりたいと考えています。また、令和3年2月16日(火)に公開された「MAGMA sessions」は、下記URLよりご覧いただけます。https://mediag.bunka.go.jp/magmasessions/2020 令和3年2月に公開されたMAGMA sessionsの収録の様子  昨年末に行われたMAGMA sessions収録の様子(令和4年2月16日以降に公開予定)  ※MAGMA sessionsのMAGMAは、Manga/Animation/Game/Media Artの頭文字の組み合わせです。 ※令和3年度メディア芸術連携基盤等整備推進事業について産・学・館(官)の連携・協力により、メディア芸術の分野・領域を横断して一体的に課題解決に取り組むとともに、所蔵情報等の整備及び各研究機関等におけるメディア芸術作品のアーカイブ化の支援をしています。また、アーカイブ化した作品・資料等を活用した展示の実施に係る手法等を開発・検討することにより、貴重な作品・資料等の鑑賞機会の創出、インバウンドの増加を図るとともに、アーカイブ及びキュレーションの実践の場として提供することで、今後のメディア芸術の作品等の収集・保存・活用を担う専門人材の育成を図っています。メディア芸術コンソーシアムJV事務局は、本事業を文化庁より受託運営しています。 【文化庁サイト】https://www.bunka.go.jp/seisaku/geijutsubunka/media_art/ ■サイト概要イベントサイト名:MAGMA sessionsサイトURL:https://mediag.bunka.go.jp/magmasessions/2021公開開始予定日:令和4年2月16日(水)~順次公開開始予定 〈運営体制〉主催:文化庁運営:メディア芸術コンソーシアムJV事務局総合ディレクター:山内康裕(一般社団法人マンガナイト 代表理事)クリエイティブディレクター:小田雄太(COMPOUND.inc代表)問合せ先:media@mext.go.jp ■第一弾発表プログラム(予定) 令和4年2月16日(水)13時公開開始予定令和3年度メディア芸術アーカイブ推進支援事業 採択事業の紹介 「日本特撮アーカイブ」の取り組みについて〈登壇者〉 河合 隆平 森ビル株式会社 令和4年2月22日(火)13時~16時半 ※ライブ配信予定のみ令和3年度メディア芸術連携基盤等整備推進事業 報告会本事業におけるメディア芸術4分野(マンガ・アニメーション・ゲーム・メディアアート)の事業成果報告等をライブ配信します。ライブ配信は12時50分から本サイトで立ち上げ予定です。 令和4年3月4日(金)13時公開開始予定①マンガ分野インタビューマンガアーカイブの軌跡とこれからの課題-時代の変遷と共に高まるアーカイブへの期待〈登壇者〉 吉村 和真 京都精華大学 マンガ学部教授/専務理事 ②アニメーション分野インタビューアニメーション分野におけるデータベースの必要性と可能性-制作者の功績を遺して文化を繋ぐ〈登壇者〉 大坪 英之 NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)事務局長  日本アニメーター・演出協会(JAniCA) ③ゲーム分野インタビューゲームアーカイブは歌舞伎にならう-技術とともに進化するコンテンツを保存するために〈登壇者〉 細井 浩一 立命館大学 映像学部教授 立命館大学...

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日本一ウェルネスな観光協会を目指す!北中城村観光協会、ミッションステートメント構築と新就業規則。LGBTQパートナーシップ対応やペットの慶弔休暇も!(沖縄県)

スポーツとあらゆる産業の共創でビジネス創出を目指すアクセラレーショプログラムにて、成果発表会(DEMODAY)を開催! スポーツ庁とeiiconが運営するアクセラレーションプログラムに参加・採択された全国4か所、スポーツチーム・団体と採択パートナーによる12の共創プロジェクトが成果発表の場に登壇! 一  eiicon company(所在地:東京都港区南青山、代表:中村 亜由子)は、スポーツ庁より受託運営している、令和3年度スポーツ産業の成長促進事業「スポーツオープンイノベーション推進事業(地域版SOIPの先進事例形成)」において、全国4地域にて実施しているアクセラレーションプログラム「INNOVATION LEAGUE SPORTS BUSINESS BUILD」(以下、本プロジェクト)の成果を発表する「DEMODAY」を2022年2月28日(月)に実施いたします。 併せて、本日よりDEMODAYの参加者の募集を開始いたします。 【スポーツ庁 x eiicon company】『INNOVATION LEAGUE SPORTS BUSINESS BUILD DEMODAY』 日本最大級のオープンイノベーションプラットフォームAUBA(アウバ)を運営するeiicon companyは、本事業をスポーツ庁より受託。同庁や運営パートナーの皆様とともに、企画・設計・運用からPR戦略まで、本事業ならびに本プログラムの運営全般を強力にサポートしております。 ■当日は、スポーツチーム・団体と他産業の共創による事業アイデアの発表や、トークセッションを実施! 本プロジェクトは、「スポーツの成長産業化」、「スポーツを核とした地域活性化」を目的として、全国4地域(北海道・関西・中国・沖縄)のスポーツチーム・団体とタッグを組み、スポーツに関する新規事業の開発を目指すプロジェクトです。 DEMODAY当日、各スポーツチーム・団体は、本プロジェクトを通してブラッシュアップした事業アイデアをピッチ形式で発表。 スポーツチームと他産業の共創により生み出された事業アイデアが、インキュベーション期間を経てどのような成長を遂げたのか、事業アイデアを社会実装するまでには今後どのようなステップが必要なのか…各スポーツチーム・団体が約4ヵ月間取り組んだプロジェクトの成果発表をDEMODAYにて行います。 なお、スポーツに関する新規事業開発について、当日は特別セッションも実施予定です。スポーツ業界の「ナカ」と「ソト」から、スポーツを1つの産業として捉えた際の「現在の状況」や「課題」、「スポーツ産業の可能性」について、登壇者の経験・事例を交えながらご紹介いたします。 ■DEMODAY 実施概要・日時        :2022年2月28日(月)13:00~18:20(予定)・会場        :東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目24番55号 LUMINE 0 ※COVID-19等の状況により、オンラインでの開催の可能性もあります。・参加費   :無料 ・プログラム    : 13:00~13:05 オープニング 13:05~13:30 主催者挨拶 / 地域版SOIPの説明 13:30~14:15  セッション①『ナカからみるスポーツ業界のイマとミライ』  ・パネラー   鈴木 順(公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)社会連携部 部長)   前沢...

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雑誌『咬文嚼字』が選んだ2021年の流行語ベスト10

 上海文化出版社が発行する月刊誌『咬文嚼字』の編集部が毎年12月初めごろにその年の流行語ベスト10を選出します。  この雑誌の名前、「咬文嚼字」は成語で、元々は文字の見た目や言葉の飾り方にばかりこだわって、内容や意味がない文章のこと。そこから、学識を自慢するだけで、実際には役に立つことがない知識人を揶揄するときに使うことの多い言葉です。  言語関連の雑誌名にするのは、ことばに対する厳しい姿勢を表すためかもしれません。  そんな『咬文嚼字』雑誌社が流行語を選ぶうえで考慮したのは、社会的価値と言語学上の価値の両方だということです。  そのうえで、いったいどのような言葉がベスト10に選ばれたのか、見てみましょう。  No.1 百年未有之大变局  過去100年になかった大変局 という意味。  100年に一度の大変局と意訳してもいいでしょう。  2017年12月、習近平国家主席はある談話で「世界に目を向けると、われわれは過去100年になかった大変局に直面している」と言及しました。  中国共産党は1921年から2021年まで、百年間の奮闘を行ってきました。その結果、中国人民の暮らしや運命は大きく変わり、それは世界にも影響を与えました。  いま中国は、さらなる発展という未曾有のチャンスと試練とに直面しています。  No.2 小康  いくらかゆとりがある状態。  誰もが「いくらかゆとりのある生活」を手にした社会、「小康社会」は、中国人が追い続けてきた憧れです。その実現のために最低限クリアしなければならない任務が、貧困からの脱却でした。  目標達成のために、中国はターゲットをしぼった貧困者支援を続け、衣食の憂いがなく、義務教育と基本医療、住宅の安全が保障された状態という事業目標を掲げ、上から下まで心を一つにし、人類史上最大の規模と総力で貧困脱却という難関の攻略に取り組んできましした。  その成果として、国連の2030アジェンダを10年繰り上げて実現しました。  No.3 赶考  そもそもは科挙試験を受けるということ。転じて、力試しという意味でも使われます。  中華人民共和国の成立前、時の毛沢東主席は、中国共産党中央の総本部があった河北省石家荘市平山県西柏坡から北京へ向かう際、「今日は『力試し』のために北京に行く日」だと、全党員を激励しました。  そして現代、この西柏坡を習近平国家主席が視察した際に、「『力試し』はまだまだ終わっていない」と語りました。  また、中国共産党創立100周年記念式典で、習主席は、「中国共産党は今、団結して、中国人民が『2つ目の百年の奮闘目標』を達成するための、新たに実力を試される道のりを歩み出した」と再び強調しました。  No.4 双减  義務教育を受ける子どもたちの、宿題と学外教育の2つの負担を軽減する政策のこと。  No.5  碳达峰,碳中和  CO2排出のピークアウトとカーボンニュートラルを指します。  No.6 野性消费  非理性的な消費行動、つまり衝動買いという意味。  昨年7月20日に河南省で洪水が発生したことを受けて、被災地には全国各地から義捐金や義捐物資が届けらました。その中で、あるスポーツ用品メーカーは被災地に5000万元(約8億5000万円)を寄付したことで非常に大きな注目を集めました。注目の理由は、このメーカーに赤字倒産のうわさが流れていたためでした。  これに感動した人々が翌日から会社の公式ライブ配信ルームや店舗に殺到、商品は売れに売れて、在庫が無くなるのではという勢いでした。  No.7 破防  ガードブレイク、ネット上では精神的な衝撃や感動を受けたときに使われています。  No.8 鸡娃  「鸡娃」というのは、わが子にやる気を注ぐことを指します。ここでは「鸡」は動詞化して、励ます、激励するという意味になっています。...

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福建省随一の経済都市泉州が世界遺産登録①

昨今、福建省泉州にブームが訪れている。1300年の歴史を有する古都泉州は、同市のコアな愛好者たちの努力によりSNS上の文化好きな若者たちの人気スポットに浮上した。古の繁華街として知られた西街を散策し、こざっぱりとしたカフェやバーあるいは民宿を横切ると、その文化の息遣いに全身を覆われたような感覚に覆われる。 西街の北側から顔を出す開元寺の双塔は、正真正銘の文化都市である泉州の独自性を物語るようだ。この二つの石塔は宋代の建造で800年の歴史を持つ。昨年7月の世界遺産委員会にて、開元寺を含む泉州の宋元時代の遺跡21件が世界文化遺産に認定された。 実のところ古都泉州はきわめて特徴的なふたつの顔を持っている。 まず宋代以降の古い建造物がたくさん残っていることだ。「南音」と呼ばれる伝統音楽、人形劇、閩南語のなかには伝統的な生活様式が脈々と流れ、仏教、道教、イスラム教、ヒンズー教、マニ教といった宗教が共存した希有な状況を今でも推し量ることができる。もう1つの顔は、アントレプレナーシップにより経済繁栄を創り出したことだ。泉州の経済は22年連続で福建省トップを走り、2020年には全国で18番目となるGDP1兆元超え都市の仲間入りを果たした。アンタスポーツ〔安踏〕、エクステップ〔特歩〕、361°など中国の有名スポーツウェアブランドの半数がここ泉州に集中している。 郷土の伝統を守りつつ果敢に海外進出する気概は閩南人のDNAであり、中国でもまれな海洋文化でもある。1兆元時代に突入した世界遺産の街が今後どう急成長を維持していくのか。「ビジネスができる街」として名をあげた泉州はいま新しい発想を提起している。 ※「鯉城」の別称をもつ泉州は福建省の地級市であり、福建省人民政府が定めた海峡西岸経済区の中心都市また近代的工業・貿易港湾都市となっている。 生活と共にある世界遺産 昨年中頃、「泉州:宋朝・元朝における中国の世界の海洋貿易センター」が世界遺産リスト入りし、泉州全域に分布する22件の遺跡や建造物が登録され、20年にわたる世界遺産申請活動はついに報われることとなった。 「世界遺産委員会は審議時間わずか6分、全会一致で泉州の登録を可決した」。泉州市文化広電旅行局の党組書記で局長を務める李伯群氏によれば、泉州の申請項目は一連の複合遺産であり、こうしたケースは世界文化遺産のなかでも数少なく、第44回世界遺産登録決議では泉州が高く評価されたという。 22件の遺跡を一つの世界文化遺産としてまとめたことで、泉州にはいわば10~14世紀の繁栄を描く壮大な絵巻が描き出された。当時、泉州にはさまざまな肌色の外国人が街中を闊歩し、その様子は唐代の長安に匹敵するほどだった。夜になると古い渡し場には船舶が満ち一晩中明かりが絶えることはなく、中国の磁器、シルク、茶葉などの貨物が船で世界各地に運ばれた。また外国の香料や希少品を乗せた船が入港し、さらに都へと送られていった。 泉州は南宋末期に東洋随一の大型港となった。福建省海洋文化研究センターの特約研究員で中国人民政治協商会議泉州市委員会の副主席を務める李冀平氏によれば、当時は中国の大航海時代であり、自由な航海貿易のルートが創出された。泉州はきわめて独特かつ典型的な中華海洋文明を体現し、略奪とは対極にある平和と包容力を有しており、これは泉州が今日にもたらした教えである。 世界遺産申請の成功後、泉州の古迹はよりはっきりとした輪郭をもって人々に知られることとなった。この出来事は文化財保護の新たなスタートラインであるだけではなく、文化観光産業の発展の新たなチャンスともなった。泉州には山と海の両方があり、古都と近代都市の両面を持つ。宋代の寺院もあれば現代の劇場もあり、閩南グルメもあれば伝統音楽「南音」もある。福建省南部の片隅の古城でありながら、観光都市としての抜きんでた才能を生まれながらにして備え、蓄えてきたのだ。泉州市の現在の計画では、各遺産の見学施設を体系的にグレードアップさせ、22件の遺産関連建造物では閩南語、普通話、英語、日本語、韓国語の5言語での解説を提供予定だという。泉州海外交通史博物館を含む展示館15カ所はすべて無料開放するほか、考古遺跡公園の建設も複数計画されている。 泉州の世界遺産は数が多く、海辺、山林、古都、河川と広範囲に分布している。同市は今後、各遺産へのアクセスの利便性をさらに高めるべく努力をしていくとのことだ。また、「海のシルクロード博物館」の建設を進め、複数の博物館を改造し世界遺産展示センターとして一新するために国と福建省の支援をとりつけているところだ。 とはいえ、泉州独自の「生活の息づかい」を守り伝えていくことがまず肝心だと李氏は考える。「泉州にある遺産の多くがいまでも暮らしとともにある。7・62㎢の古都遺産区および緩衝地帯には先祖代々そこで生活する人々がおり、泉州の文化財とその保護は『生活の息づかい』に満ちている」。文化財保護が一般市民の日常生活に溶け込めば、遺産の保護条件が向上するほか、人々の居住環境の改善にもつながるという。 『中国新聞週刊』記者/倪偉 翻訳/神部明果 写真/CNSphoto

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江南文化の再構築②

伝統と革新  2011年、卒業を間近に控えていた大学4年生のさん(男性)は、金融系企業からのオファーとイギリスの大学の合格通知の両方を受け取っていたにもかかわらず、周囲を驚かせる決断をした。故郷の蘇州に戻り、母親の刺繍技能を継承することにしたのである。  母親のさんは蘇州刺繡という無形文化遺産の代表的な継承者であり、蘇州の一世代前の手工芸職人のなかでも最も昔気質の職人だ。蘇州刺繍の重要な発祥地である鎮湖の生まれで、幼いときから紡織機の傍らで育ち、やがて国営刺繍工場で働くようになった。国営企業の改革を機に、薛金娣さんは刺繍技術の高い女工たちを引き連れて自宅の工房で受注生産をおこなっている。作品はロシアやアメリカに販売され、通常、生地一面に描かれた牡丹の図案のように、ふんだんに刺繍を施し、ステッチが複雑になればなるほど顧客から好評である。  徐々に一人前になってきた張雪さんは、間もなく母親との考え方の違いに気づいた。1980年代生まれの張雪さんは古代の詩歌や山水画の影響を受け、ミニマルで余白のあるスタイルを好む。一方、母親の薛さんは、刺繍は手工芸の技能を反映させるべきで、余白が多すぎるのは顧客に受け入れられるだろうかと首をかしげている。  実は、これは江南文化が現代に継承されるなかで直面している核心的な問題である。昆曲や刺繍といった無形文化遺産は、江南文化の最高の美学をある程度表している。この美学が時代の発展によって変わってもよいのだろうか。現代の市場のニーズに迎合する必要があるだろうか。  昆山当代昆劇院共産党支部書記の氏も同じ問題に気づいていた。中国で8番目の昆劇院として、設立当初に「当代昆劇院」と命名されたのは、伝統に立脚しつつ現代に目を向けるという意味が込められている。しかし、繊細で優美な昆曲と現代人との結合はやはり難問に直面した。  1つは言葉〔せりふや歌詞〕であり、昆曲の言葉は厳格な曲調の形式を踏襲しているため、言語環境がすでに変化した現在では、観客は直接聞いても字幕を見ても理解できないという問題が存在する。なかには、英語の字幕のほうが原文の字幕よりも理解しやすいと言う若い観客までいる。もう1つは昆曲が誇りとする「水磨調」である。転がるように滑らかで悠々と響き渡り、石臼で米を挽くようにゆったりとした節回しで、この水磨調が世に出るや、たちどころに明代の演劇ファンに熱烈に支持された。だが、生活リズムが速い現代では、観客が映画を1本見るのにかけられる時間はわずか2時間しかなく、ゆっくりとしたテンポの昆曲はどうすれば観客をつなぎ留めることができ、限られた上演時間のなかで水磨調を残したうえで、物語を生き生きと筋が通ったものにできるのだろうか。  蘇州市文化広電観光局無形文化遺産工芸美術処の処長は、無形文化遺産という概念の出現がやや遅かったので、学科の設立が立ち遅れて多くの理論が確立されておらず、まだ模索している段階だと説明する。無形文化遺産は初めからずっと変わらないものであるべきで、師匠が伝えるものは何であれ、弟子はことごとく受け継いで伝えていかなければならないと考える専門家もいる。もちろん、無形文化遺産は古代から現在まで受け継がれ、もはや誕生した当初の姿ではなくなり、発展と変化を遂げてきたとより多くの人が考えている。現代からさらに後世へ継承するなかで、核心部分には背かないという前提で改善し、現代人の美的ニーズにより合致させることも認めるべきである。  蘇州では、「継承しつつ革新」が一段と主流の方法になっているが、当然、革新には周到かつ慎重な検討を要する。昆山当代昆劇院は設立から6年で、40幕の古典昆曲の折子戯〔演目の中から独立して上演される一幕〕が受け継がれ、これらを元にして5本の新しい演目につくり変えた。現代を題材にした新演目では、現代語を組み合わせたせりふの創作を試み、観客からは、今回は字幕を見なくても聞き取ることができたという反響が寄せられた。昆山市文化体育広電観光局の副局長は「昆劇院は若者の劇場離れを食い止め、昆曲の美意識を『幼いころから養う』ことを望んでおり、数年後にはこうした若者たちが昆曲の忠実なファンとなり、昆曲の継承に大いに役立つでしょう」と述べた。  張雪さんの「革新」も認められ、ミニマル風の刺繍を堅持して独自のスタイルを確固たるものとし、専門家や市場の注目を集めている。その作品の1つは、細長い小机に置かれた香炉と線香からゆらゆらと立ち昇る煙が四方に広がり「佛」の文字を浮かび上がらせている様子だけを刺繍したものだ。第8回江蘇省芸術博覧会の銀針杯刺繍作品コンテストで、この作品は金賞を受賞し、自由で、奥深く、あか抜けていて、秀逸であり、その境地が余白のなかに体現されていると評価された。その後、この独特なスタイルの刺繍継承者の元にネットイースゲームズ、映画『名探偵ピカチュウ』、テンセントQQショーなどから続々と異業種コラボレーションのオファーが来ている。  李紅処長は、すべての革新は市場を志向し、市場は「足による投票〔自分の好みを行動で表すこと〕」で答えを出すだろうとみている。一方、瞿琪霞書記は、答えが十分に明確にならないうちは、誰もが慎重に論証し、考えながら実践していると指摘する。この慎重さは、世界遺産に登録されている有名な拙政園の市場志向の試みによりはっきり表れている。  2020年11月、拙政園は総面積72ムー〔1ムーは約666・7㎡〕のうち12ムーを開放し、光投影技術〔プロジェクションマッピングなど〕を駆使したナイトツアープログラム「拙政問雅」を制作した。これは、昼間の観光とはまるで違う体験で、園林の不思議な夜といった感じに近い。広間に飾られている山水画が現実のようになり、水が山あいをさらさらと流れ落ち、道端の低い斜面に目を遣ると、3匹の鹿が広々とした中庭を気の向くままに歩いている。聴雨軒〔雨音を楽しむための窓に囲まれた小屋〕の外の芭蕉の葉が風に揺れ、マイク付きヘッドホンから風と雨と雷の音が聞こえてくると、その瞬間に観光客は拙政園を我が物としているかのように、芭蕉の葉をたたく雨音にゆったりと耳を傾ける。  「拙政問雅」は息をのむような美しさで披露されたが、蘇州園林博物館の館長は、拙政園はナイトツアープログラムの論証に1年も費やしたと明かした。園林は脆弱な生命体であり、年中無休の状態で毎日さらに数時間のナイトツアーが加わった場合、園林の自己修復能力は十分機能するだろうか。2020年5月、拙政園はまず閉園時間を1時間半繰り下げて影響を観察することにした。5カ月後、十分な評価を経てナイトツアープログラム「拙政問雅」がようやく正式に公開された。あずまやなどの建物や名木・古木を傷めないために、ナイトツアーに使用する投影装置はすべて取り外し可能なものとなっている。5時半に閉園すると作業員が大至急装置を設置し、ナイトツアー終了後に再びすべてを跡形もなく撤去して倉庫に収納するのである。 江南から世界へ  上海の国家展覧コンベンションセンター〔NECC〕は建物総面積150万㎡超の巨大な「四葉のクローバー」をかたどった施設で、そのうちの1200㎡が蘇州市に割り当てられている。2021年5月、「蘇作館」が同センター内にオープンし、蘇州刺繍、緙絲、核彫〔果物の種に彫刻を施したもの〕、明清朝様式の家具など12分野の蘇州製工芸品が展示された。  蘇州市が江南文化ブランドを全面的に展開するには、海外進出は不可欠なステップだ。蘇州文化観光集団文化発展有限公司の総経理は、蘇作館の位置づけは非常に明確であり、国内外に向けて蘇州の伝統工芸品や製品を集中的に展示販売するブランド旗艦店だと説明する。  ここにも蘇州が「江南文化」を再構築するために直面しなければならないもう1つの核心的な問題が現れている。蘇州市が対外的に紹介している、小さな石橋と水路、白塗りの壁と青黒い瓦屋根、昆曲と園林、蘇州の伝統工芸品と製品の繊細さと優美さに加えて、「江南文化」の構成要素をさらに充実させることは可能だろうか。今日まで発展するなかで、「江南文化」は現代的な表現を身につけただろうか。  GDPが2兆元を超える大都市であるにもかかわらず、これまで蘇州市の文化産業の発展にはいくらか弱点が存在していた。蘇州市文化広電観光局は、蘇州市の文化産業には「大きいが強くない」という特徴があると指摘する。例えば、文化産業は付加価値が高いがGDPに占める割合は低く、文化商品に関わる製造業の貢献率は高いが文化芸術関連サービス業の割合は低い。また、文化産業の事業者数は多いが全国的に影響力を持つ企業やブランドは少なく、文化産業の従事者は多いがハイレベルな文化的人材は少ない。  それゆえ、蘇州市はこれらの弱点を補うために多方面で尽力している。財政資金が逼迫しているなかで、第14次五カ年計画期間〔2021~2025年〕に市全体の各レベルの財政計画で計上する文化産業特別支援資金の規模を第13次五カ年計画期間〔2016~2020年〕の年間1億5000万元から3億元に倍増する。  蘇州市は江南文化の遺伝子をうまく活用する方法を模索し、より多くの江南文化の構成要素を製品に付加し、文化資源の利点を産業発展の利点に転換するよう努力しつつ、その一方で、江南文化の現代性の足掛かりや突破口も探している。蘇州新時代グループ董事長で共産党グループ書記の氏はこう話す。「新型コロナ流行前に蘇州市は年間延べ1億3000万人の観光客を受け入れていました。蘇州に来た観光客は、旧市街地や園林を訪れ、昆曲や評弾を鑑賞する以外に何かできないでしょうか。これは早急に解決すべき蘇州の課題です」   「江南文化」が現代化してしまったら、ガラリと変わってしまうのか、それでも純粋に江南と言えるのか、という困惑の声もあがっている。蘇州の歴史をみると、「江南文化」には驚くべき生命力があり、過度の浸食や変化を心配する必要はないと王堯主任は述べ、こう続けた。「江南文化は自信を持ち、大いに他の文化を受け入れるべきです。都市が十分に現代化し、さらには国際化したとき、1つの文化が導き手となって、混じり合った多様な文化を持つようになります」  王堯主任の見解では、ましてや、その他の多くの都市および都市の文化とは異なり、蘇州の「江南文化」はすでに世俗的な生活と緊密に融合している。それは平凡な日々を包み込む詩情であり、舞台・書画・蘇州製品・文学の間を縫って流れ、あらゆる世代に満ちあふれている。蘇州を訪れるどの観光客も街の至るところで昔ながらの蘇州の味わいを見つけることができ、また、蘇州が打ち明けたいと思っている新しい物語も読み取ることができるのである。 『中国新聞週刊』記者/徐天 翻訳/吉田祥子