【エッセイ】中国伝来「碧筩杯(へきとうはい)」を今も味わう日本
「碧筩杯」ってご存じですか、「へきとうはい」と読んでいただきます。竹冠の漢字「筩」は筒の意味があります。唐代の名作『酉ゆう陽よう雑ざっ俎そ』(著作・段成式)に記録された酒の飲みかたです。蓮があれば飲めます。蓮の葉を傷めず茎の中途で切る、そしてきれいに洗った葉の広がりの中心部をつついて穴を開けて、茎との間の「通路」を通すのです。茎の長さは蓮の育ちぐあいによりますが1メートルもあるのがふつうでしょう、長さはお好みですが蓮の葉を両手で持ち、天を仰いで葉に注がれる酒を一滴一滴、吸い飲みするのです。