中国、地域間で消費格差~沿海大都市は低迷も中西部は堅調
中国では地域間で消費の二極化が進んでいる。沿海大都市では消費の低迷が続く一方、中西部では消費が堅調に推移している。中西部での堅調な消費が短期的な現象なのか、構造的な変化なのか、今後の推移が注視されている。
中国では地域間で消費の二極化が進んでいる。沿海大都市では消費の低迷が続く一方、中西部では消費が堅調に推移している。中西部での堅調な消費が短期的な現象なのか、構造的な変化なのか、今後の推移が注視されている。
中国国家統計局が6月17日に発表した第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)は前年同期比で6.3%増と、伸び率は市場予想を下回った。これは、消費と不動産の弱さという短期的な逆風が克服されていないことを反映している。 しかし、同日に発表された政府系メディアを通じた政府の公式見解では、中国政府が依然としてコロナ後の経済全体の回復に自信を示し、短期的な大規模な救済措置が再び必要でないことが示唆されている。中国政府は短期的な景気浮揚でなく、長期的な質の高い発展を睨んだ産業構造の高度化・転換の加速に注力するとみられている。
世界銀行がこのほど発表した中国経済動向に関する最新報告で、今年の中国の国内総生産(GDP)伸び率について、5.6%との予想を示した。前回3月に発表した予想(5.1%)から上方修正。中国政府の目標である「5%前後」も上回っている。ただ、世界銀行は足元の中国経済について、「(防疫措置の解除で)景気が回復しているものの、回復は依然として弱い」と指摘。景気を支える措置の必要性を訴えた。こうした中、中国ではこのところ、消費活性化を目的とした措置が相次いで打ち出されている。
多元ニュース