日中友好協会が主催する「2023年日中友好新年会」が盛大に開催
(公社)日中友好協会と認定NPO法人東京都日中友好協会が主催する「2023年日中友好新年会」が1月30日、東京・千代田区の如水会館で開催された。
孔鉉佑駐日大使をはじめとする中国大使館各部門の責任者、武井俊輔外務副大臣、日本国際貿易促進協会の安田真人専務理事・事務局長、日中友好議員連盟の小渕優子会長、(一社)日中協会の野田毅会長、(公財)日中友好会館の小川正史理事長、山口那津男・公明党代表ら国会議員、(一社)東京華僑総会の陳隆進会長ら在日華僑団体の代表など、各界の日中関係者約190人が出席し、日中平和友好条約締結45周年の節目のスタートを祝った。
全力をあげて平和と安定の大きな夢を
宇都宮徳一郎副会長(東京都日中友好協会会長)
3年ぶりの新年会にお忙しいなかご出席いただき、主催者を代表してお礼を申し上げます。
昨年は日中国交正常化50周年の記念すべき年でしたが、残念ながらコロナ禍で相互訪問はできませんでした。しかしながら、日本の各地で友好協会が中心となり、創意工夫を凝らして様々な記念行事やオンライン講演会などを実施し、民間の草の根の交流の素晴らしさが発揮されました。
昨秋の中国共産党第20回大会で習近平国家主席を中心に新しい指導部が発足し、その後、タイのバンコクでは岸田総理と習主席による3年ぶりの日中首脳会談が行われました。ウイズコロナを見据え、両国がウィンウィンとなるよう、経済協力や人的交流を進めることが話し合われました。
今年は、日中平和友好条約締結45周年になります。日中両国共に、コロナ収束を控え、新しい時代を切り開く準備を進めなくてはなりません。
丹羽宇一郎会長は、新しい時代が「若者の時代でもある」と話しています。日中友好を継承する若い世代の活躍を、私共は支援してまいります。
そして、岸田総理と習主席が進める両国の平和と安定の大きな夢を我々日中友好協会は全力をあげて実行に努めることをお誓い申し上げます。
平和と友好の信念を堅持することを期待
孔鉉佑 中華人民共和国駐日本国特命全権大使
2022年、中国では中国共産党第20回大会が成功裏に開催され、中国式現代化によって中華民族国家の復興を推進するという壮大なビジョンを掲げました。
新たな歴史のスタートラインに立ち、平和発展、協力ウィンウィンの旗を高く掲げ、世界の平和と発展を断固として守るなかで自らの発展をはかり、世界の平和と発展に貢献し、人類運命共同体の構築を推進し、手を携えて美しい未来を切り開く決意です。
2022年はまた、日中友好団体を含む両国各界が一連の国交正常化50周年記念イベントを開催し、平和と友好の初心をしっかり守り、新しい時代の中日関係を維持、強固にし、発展させるために重要な役割を果たしました。
昨年11月、習近平国家主席は岸田総理と首脳会談を行い、新しい時代にふさわしい中日関係の構築において重要な共通認識に達し、関係発展の方向性を示しました。双方が共通認識のもとで平和・友好・協力という正しい方向性を把握すれば、困難と障害を乗り越える知恵と能力を持ち、さらなる関係発展を実現できると確信しています。
今年、我々は中日平和友好条約締結45周年を迎えます。今日の国際環境と両国の情勢は、条約締結当時と比べ大きな変化が生じましたが、条約の核心理念は少しも時代から取り残されず、逆に新たな時代の意味が付与されます。双方はそれを銘記し、変革と混乱が絡み合う今日において、活力を喚起しなくてはなりません。
民間友好は中日関係の強みであり、両国関係の再構築という重要な役割を果たしました。日中友好協会は成立後の70年余り、よき伝統を引き継ぎ、心の触れ合い、通じ合いに取り組み、特に両国関係が挫折と困難に直面する際、情勢の険しさを恐れず、勇気を出して立ち向かい、正義の声を発信してきました。
条約締結45周年をきっかけに、皆様方が条約の価値と意義を温め、平和と友好の信念を堅持することを期待します。民間が先行し、「民を持って官を促す」という優位性を発揮し、各分野の交流を持続的に展開し、友好協力の絆を強め、社会と世論の基盤をより強固にし、平和と友好が一貫して中日関係のメインテーマとなるよう祈ります。
また、より多くの若者達の中日友好事業への関心を促し、民間友好の力を強固にし、新時代の中日関係推進に貢献することを期待します。中国大使館は皆様と共に、中日並びに世界の平和と友好に貢献したいと考えています。
建設的かつ安定的な日中関係の構築に向けて
武井俊輔 外務副大臣
昨年は日中両国にとりまして国交正常化50周年という節目の年でした。新型コロナウイルスの影響も大きく、国境を超える往来が制限されるなかでありましたが、日中友好協会をはじめとする皆様の努力で様々な記念事業が行われたことを、心強く感じています。
政府間においても、昨年9月29日、岸田総理と習主席の間でメッセージの交換がなされ、11月には3年ぶりの対面での首脳会談が実現しました。
現在、日中関係は可能性と共に、課題にも直面しています。しかし日中両国は、地域と国際社会の繁栄にとって共に重要な責任を持つ大国です。課題や懸案があればこそ率直な対話を重ね、国際的な課題には共に責任を有する国家として、建設的かつ安定的な日中関係の構築が双方の努力で進めることが重要と考えます。
本年は、日中平和友好条約締結45周年を迎えます。先人がこの条約に込めた両国の平和と友好への誓いを守り、建設的かつ安定的な日中関係の構築に向けて、共に取り組んでまいりたいと考えています。
皆様にはその担い手として、ご協力を賜ることができれば幸いです。
友好団体を代表して乾杯のあいさつに立った(一社)日中協会の野田毅会長は、「日中両国が大きな挑戦をしており、日中間の波が高いのは事実です。逆に言えば、だからこそやりがいがあります。どうやって乗り越えていくのかを考えるのが、我々民間の考える重要なことだと思います。今年は、日中平和友好条約締結45周年を迎えます。みんなで山をどうやって乗り越えていくのかということを、力を合わせてがんばっていける1年にしたいと思います。日本も中国も、それぞれの国内事情が大変ななかではありますが、それを乗り越えて、堂々たる次の時代を切り開いていけることを心から願います」と述べられた。
会場では、古越龍山東京事務所により紹興酒が振る舞われ、来場者は世界No.1ブランドの味を楽しんでいた。
また、変面師である王文強さん((一社)アジア芸術文化促進会 代表)による中国伝統芸能の変面ショーが行われ、次々とお面が変わる様子に会場は大いに沸いていた。
今年は行動制限や会食等の人数制限が緩和され、まさしくWithコロナの共通認識のもと、日中各界で新年会が開催されている。新型コロナウイルス感染症流行後初めてとなる新年会も目立っており、今回の主催団体である日中友好協会もコロナ後初、約3年振りの新年会となった。2月5日には元宵節を迎え、日中双方の新春を歓迎する新年会が終了し、日中平和友好条約締結45周年に向けて各団体が団結し、それぞれの得意分野を活かしながら今年も数多くの交流イベントを開催して行くことを願ってやまない。
写真提供:公益社団法人日本中国友好協会