ファーウェイ、研究開発費の増加傾向続く~携帯販売は改善の兆し

華為(ファーウェイ)が10月28日に発表した最新決算報告では、研究開発費を引き続き増やしている傾向が明らかになった。また、携帯電話の販売は回復の兆しがみられる。

■1~9月の研究開発費は1,105億元

決算報告によると、ファーウェイの1~9月期の売上高は4,411億4,100万元、純利益は239億2,700万元だった。足元の経営状況について徐直軍・輪番会長は、「全体的な結果は予想通り」と説明。事業別では、「端末事業は引き続き鈍化傾向が続く一方、ICT(情報通信技術)インフラ事業は安定的な成長を維持している」と述べている。そのうえで、「ファーウェイは引き続き優秀な人材を受け入れ、研究開発への投資を続け、製品の競争力を高め、顧客、社会に価値を創造していく」との方針を表明している。

実際、研究開発については引き続き投資を増やしている。1~9月の研究開発費は1,105億8,100万元で、前年同期に比べて82億4,100万元増加している。

研究開発に力を入れるファーウェイ。過去10年の研究開発費は累計で8,450億元に達している。毎年200億元以上を基礎研究に投じ、これまでに86の基礎技術実験室を設立するとともに、世界の大学と172の共同実験室を設置している。

■携帯の販売は足元で改善

事業別では、端末事業は業績が鈍化しているが、足元では携帯電話の販売に回復の兆しがみられる。特に、9月に発売した「Mate 50」シリーズは、供給状況が改善され、売れ行きは順調。ファーウェイの常務取締役で端末事業CEOの余承東氏は、このほど自動運転車のプロモーション活動の中で「Mate 50」シリーズについて「消費者からの人気を博しており、ストレスが少し減っている」と、販売改善に安堵の色をみせている。

実際、市場調査機関のデータでもファーウェイの携帯電話出荷台数の改善がみられる。調査会社オーバムによると、第3四半期のファーウェイの携帯電話出荷台数は前年同期比48.3%増、前期比34.4%増の860万台。前期比でも3割以上の増加を示しており、出荷台数は世界10位にランクインした。

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