中国・王毅外交部長 日本に向け「隣人としてあるべき姿を考えるべき」
中国の第14期全国人民代表大会(全人代)第3回会議は7日、中国の王毅共産党中央政治局委員・外交部長を招き、「中国の外交政策と対外関係」をテーマに記者会見を行いました。
中日関係について、去年11月の首脳会談に触れ「双方の共同の努力によって関係の改善と発展に向けた前向きな勢いがあらわれている。交流や協力を強化して国民感情を改善することが双方の長期的な利益に合致する」と述べました。
また、王毅は「歷史を銘記することは、よりよく未来を切り開くためである。歷史の風化を許せば、步むべき道を迷うことになる」「歷史的な大変局に立ち向かい、何が隣人としてのあるべき姿なのか、何が大勢の赴くところなのか、日本側の有識者は熟慮しながら、正しい道を步むべき」と述べました。
台湾問題について、王毅は「台湾は中国領土の不可分の一部である。これは歴史であり、事実でもある。台湾が中国に復帰されたことは戰後の国際秩序の重要な部分である」と強調し、「国連における台湾地区の唯一の呼称は『中国台湾省』である。台湾は国家であったことはなく、過去にそうでなかったばかりか今後もそうなる可能性は絶対にない」と述べました。
一方で、「各国の主権と領土保全を尊重するなら、中国の完全統一の実現を支持すべき、一つの中国を堅持するなら、あらゆる形の『台湾独立』を反対すべき」と述べました。
中米関係について、「中米の経済貿易関係は相互的で対等的である。アメリカが協力を選択したら、互恵ウィンウィンを実現することができる」と指摘し、「ひたすら関税を課したら、中国は断固として規制することになる」と述べました。
また、王毅は「中米両国はこの地球で長く存在する。そのため、平和に共存すべき」と強調しました。
ウクライナ危機について「中国側は平和に尽くすためのすべての努力を歓迎して支持する。衝突には勝者がいなく、平和に敗者がいない」と述べ、中国側は平和に尽くすためのすべての努力を歓迎すると強調しました。
また、王毅は「オンライン賭博•特種詐欺は国民の大なる心配事であり、我々がしつかりとフオローする要件でもある」「人民大衆に出した魔の手を打ち切り、オンライン賭博•特種詐欺という毒の腫瘍を摘出する」と指摘し、中国は人民のための外交を行うことが述べました。
そのうえで「中国外交は、中国式近代化の実現のために、持続的に強固な戰略的支えを提供し、有利な外部環境を作っていく」と強調しました。