VW傘下のソフト開発会社がVIVOと提携~中国で「スマートカー」開発加速へ
独フォルクスワーゲン(VW)の自動車用ソフト会社・CARIAD(カリアド)の中国法人と中国スマホメーカーのVIVOはこのほど、提携を発表した。中国で自動車メーカーとスマホメーカーの提携が相次ぐ中、VWは中国のスマホメーカーとの提携を通じて、中国現地のニーズに即した「スマートカー」の開発を迅速に進めたい考えだ。
独フォルクスワーゲン(VW)の自動車用ソフト会社・CARIAD(カリアド)の中国法人と中国スマホメーカーのVIVOはこのほど、提携を発表した。中国で自動車メーカーとスマホメーカーの提携が相次ぐ中、VWは中国のスマホメーカーとの提携を通じて、中国現地のニーズに即した「スマートカー」の開発を迅速に進めたい考えだ。
中国のスマホメーカーのvivoはこのほど、vivo初の折りたたみスマートフォン「vivo X Fold」を発売した。これによりファーウェイ(華為)、栄耀(HONOR)、小米、OPPO、vivoの主要国産スマホメーカーはいずれも、折りたたみスマホ市場に参入したことになる。ただ、折りたたみスマホは市場規模が依然として小さいく、技術面や生産コストなどの面で課題も残されている。 ■足元は供給不足の傾向 各社の折りたたみスマホ市場の参入を振り返ると、2019年にサムスンとファーウェイが先陣を切った。当初は2社のみだったが、2021年になって3月に小米、12月にOPPOが参入。そして2022年1月に栄耀、4月にvivoが参入した。 参入が相次ぐが、昨年末以降、新たに発売された国産の折りたたみスマホは供給不足となっている。OPPOによると、同社の折りたたみスマホ「Find N」は発売後、2週間で5万台を販売し、ネット全体の予約数は100万台を突破した。しかし、長期にわたり品薄状態にある。このほど新たに発売されたvivoの折りたたみスマホも、発売後直ちに完売し、購入には予約が必要となっている。 こうした供給不足の背景には、市場が成熟しておらず、生産量が限定的なことが挙げられる。Counterpointによると、2021年の世界のスマホ出荷台数は14億台で、そのうち折りたたみスマホは900万台にとどまる。2020年の194万7,000台からは大きく増えたが、スマホ市場全体でみると依然としてシェアは小さい。末端の市場が一定の規模に達していないため、メーカー側も生産能力の拡大に慎重になっている格好だ。 ■折りたたみスマホ市場への参入はハイエンドブランドの「登竜門」 ただ、こうした中でも主要スマホメーカー各社が折りたたみスマホ市場に相次いで参入している背景には、参入がハイエンドブランドへの「登竜門」とみなされていることがある。 スマホは、ハイエンドチップ以外の技術はすでにコモディティー化し、差別化が難しくなっている。こうした中、折りたたみスマホのスクリーン技術を持つことは差別化の一つとされる。まだ生産規模が限定的で、高価格帯であることからも「ハイエンド」の代名詞といわれている。こうした「ハイエンド」の折りたたみスマホ市場に参入する狙いは、あくまでもユーザーの注目度やブランドイメージの向上にあり、規模の追求ではないといえる。 ■技術改良や需要喚起などの課題も 今後の折りたたみスマホ市場については、技術面では、耐久性や歩留まり率など依然として改善の余地が大きいと指摘される。また、価格が高いこともネックの一つだが、コア部品が成熟化するとともに、需要が拡大し生産が大規模となれば、コストが下がり、価格も引き下げられる。しかし、折りたたみスマホは現時点では「必需品」にはなっておらず、市場の需要を喚起する策が必要となる。様々な課題が残るなか、需要を喚起するにあたっては、既存メーカーの努力もさることながら、アップルが参入するか否かもカギの一つと指摘されている。
中国信息通信研究院が3月21日に発表した携帯電話市場の報告によると、2月の国内の携帯電話出荷台数は前年同月比31.7%減の1486万4000台だった。このうち5G携帯は24.5%減の1137万4000台で、出荷台数全体の76.5%を占めた。また、国産ブランドは34.7%減の1278万3000台で、同34.7%を占めている。 他方、2022年の世界のスマートフォン出荷台数についてCounterpoint Researchは7%増と予想。部品供給逼迫の緩和や世界的なサプライチェーン、物流システムの秩序回復が見込めるためという。国別では、インドや南米が高い成長を維持する一方、成熟市場の中国と米国は安定推移になると予測。ブランド別では、小米(シャオミ―)やOPPO、VIVO、栄耀といった中国ブランドが力強い伸びを示す一方、サムスンやアップルは安定した成長になるとの見方を示している。
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