女性を助けて暴行受けた店主「後悔していない」―中国
2022年6月21日、上遊新聞は、広東省恵州市で暴行を受けていた女性を助けようとした飲食店経営者夫婦が重傷を負う事件が起きたと報じた。
記事は、19日午前3時30分ごろ、同市恵城区の華陽工業パーク入口付近で女性が男から暴行を受けているのを、付近にある飲食店の店主夫婦が発見、夫婦が制止に入ったところ男とその仲間らに集団暴行され、病院に搬送されたと紹介。警察当局の発表で、この事件により容疑者5人が身柄を拘束されたと伝えている。
そして、重傷を負った飲食店店主の男性が21日に電話取材を受け事件当時の様子について「店から20メートルのところで1人の女性が暴行されていた。男が1人女性を蹴っているのが見えたので、私は飛び込んで行き、男を抱き込んで女性から引き離そうとした。男はそれでも女性を蹴るのをやめようとしなかった」と語ったとした。
また、店主が男の制止に集中して周囲の状況が見えない中、男の仲間が数人飛び出してきて「自分に襲いかかってきた」と説明。加勢した妻とともに集団暴行に遭い、大けがを負って病院に搬送されたと伝えている。
その上で、身を挺して女性を助けようとしたことについて店主が「後悔していない。自分が助けなかったら女性はさらに傷を負っていた。自分のけがは少しずつ良くなるはず。地元の人たちが心配してくれて、感謝している。路上でやられている人がいたら助け合うのが市民の務めだと思う。みんなが勇敢に立ち上がることで、この社会は初めてもっと良くなる」と語ったことを紹介した。
記事によれば、主人は頭を4カ所を縫ったほか、目が腫れて視界がぼやけているとのこと。頭部はレンガで殴られ、鉄の棒が当たったりしたため脳震とうも起こしていた。家族の話では、身体状況は落ち着いているものの、精神状態が不安定だという。また、妻も頭部を1カ所縫ったほか、地面に倒されて踏みつけられたことで腰から下に痛みを訴えており、さらなる治療が必要だと伝えている。最初に暴行を受けていた女性のけがの状況については、分かっていない。(翻訳・編集/川尻)