学生55名が挑んだ日中交流のかたち――「日中交流合宿〜共創する未来〜」を大阪で開催
2026年2月6日から7日にかけて、日中学生交流団体freebirdが主催し、西日本地区中国留学生学友会の協力のもと、「日中交流合宿〜共創する未来〜」が大阪で開催されました。本事業は、国際交流基金「日中次世代交流ネットワーク助成事業」の助成を受けて実施されました。

日中交流合宿〜共創する未来〜
本合宿には、日本人学生と中国人留学生あわせて55名が参加しました。講座、フィールドワーク、ワークショップを組み合わせた1泊2日のプログラムを通じて、参加者自身が日中交流イベントを企画・発表することをゴールとした点が特徴です。
合宿に先立ち、1月31日にはオンラインオリエンテーションが行われました。イベントの目的や全体の流れを共有するとともに、班ごとの交流時間を設け、参加者同士の相互理解を深める機会となりました。

オンラインオリエンテーションにて、南京町周辺のおすすめスポットを紹介する様子
合宿初日は、アイスブレイクから始まりました。参加者は共通点を探しながら班名を決定し、日本語や中国語の表現を取り入れた個性ある班名が生まれました。続いて、各班が事前課題として準備してきた「やってみたい日中交流イベント」について意見を共有し、日常生活の中にある交流の切り口を掘り下げました。

やってみたい日中交流イベントについて語り合う参加者
午後には、四川省出身のYouTuber・楊小溪氏をゲストに迎え、「共創する未来」をテーマとした講座が行われました。日中カルチャークイズや座談会を交えながら、語学学習や文化発信、留学経験などについて話があり、参加者は日中交流を自身の進路や行動と結びつけて考えました。

インフルエンサー・楊小溪氏

楊小溪氏が日本との出会いや留学当時の経験を語る様子
その後、神戸華僑歴史博物館を訪問し、名誉館長の安井三吉氏から、神戸における華僑・華人の歴史について解説を受けました。現地での学びを通じて、参加者は神戸南京町を観光地としてだけでなく、幾世代にもわたる華僑・華人の生活と文化の積み重ねによって形成されてきた場所として捉え直しました。

神戸華僑歴史博物館にて集合写真
2日目は、イベント企画立案ワークショップが行われました。「私たちは何のために日中交流イベントを行うのか」という問いを起点に、KJ法を用いて参加者一人ひとりの考えを整理しました。その後、班内で意見を持ち寄りながら目的や内容を具体化し、企画の方向性について議論を重ねました。こうした議論を通して、食、農業、ファッション、地域文化、言語交流など、日常に根ざしたテーマを切り口に企画が立案され、班ごとに発表が行われました。

日中交流イベントを企画する様子
2日間のプログラムを通じて、参加者は、日中交流が特定の場やイベントに限定されるものではなく、日常生活や身近な人との関わりの中から生まれ得るものであることを実感しました。また、歴史や先人の歩みに触れながら、自身の関心や将来と重ね合わせて、今後の交流のあり方を見つめ直しました。参加者からは、「自分自身も日中交流を担う存在であると実感した」との声が寄せられました。

イベント企画発表会を笑顔で聞く学生たち
本合宿は、約半年間にわたる準備期間を経て実施されました。準備段階では、さまざまな背景を持つ学生や関係者が意見を交わしながら内容を検討し、プログラムの構成や運営方法について調整が行われました。
freebird関西支部代表の嶋田智沙恵氏は、本合宿について、「学生一人ひとりが、自分の日常や関心を起点に日中交流を考え、形にしていく過程を大切にしてきました。交流を“特別な体験”で終わらせるのではなく、日常の延長線上で続いていくものとして捉えてもらえたら」と話しています。
また、最終日の企画発表で関心を集めた「まちあるきビンゴ」企画については、今後の実施が検討されています。関西地域の都市を舞台に、ビンゴ形式で中国に関連する要素を探し歩く内容で、身近な風景の中から交流のきっかけを見出すことを想定しています。

イベント企画発表会を笑顔で聞く学生たち
日中学生交流団体freebirdは2005年2月に上海で設立され、現在は関西・関東・北京・上海の4支部体制で活動しています。「日中学生の相互理解の場を創出する」ことを理念に掲げ、継続的に青年交流を推進しています。(写真提供:日中学生交流団体freebird)




