15日間で『史記』を読む! 漢文読解の指南書『漢文の読法』発売
株式会社KADOKAWAは、司馬遷『史記』遊侠列伝を読みときながら漢文法を習得する入門書『漢文の読法 史記 游俠列伝』を2024年3月29日(金)に発売いたしました。
漢文が読めるようになりたいけれども、どうやったらよいかわからない。高校で勉強はしたけれど、ほんとうに読めるかどうかわからない──。『漢文の読法 史記 游俠列伝』は、そんな読者のための漢文読解の指南書です。
- 15日間で『史記』遊侠列伝を読めるようになる
本書では、中国史の最重要古典として読み継がれてきた『史記』のなかでも、最もエキサイティングな巻のひとつ、「游俠列伝」を教材として採用しました。「現代語訳」「訓読文」から始まり、まずは意味と音をふまえたのちに、「原文」の読解に入ります。
「原文」を細かく区切りながら、原文に記されている一つ一つの漢字が何を意味しているのかを詳解し、ときには、ある一文字の解釈について立ち止まってじっくり考えることを通じて、漢文読解の奥深さに触れていきます。
「游俠列伝」本編をより深く理解するための「コラム」に加え、著者のお二人による「漢文談義」も収録しました。専門家同士のクスッと笑えるやりとりが魅力です。
- 伝説のロングセラー漢文法書、西田太一郎『漢文の語法』に完全準拠
1980年に刊行された西田太一郎『漢文の語法』は、多くの学習者に愛読された「伝説の漢文法書」です。2023年には角川ソフィア文庫として復刊され、早くも7刷と版を重ねています。
このたび発売される『漢文の読法』は、西田太一郎『漢文の語法』に完全準拠しました。『漢文の語法』で身につけた漢文法の知識を使って、実際に司馬遷『史記』遊侠列伝を読むことで、実践をつうじて漢文法の知識を確かなものとすることを目指します。
本書『漢文の読法』の著者である齋藤希史氏、田口一郎氏(いずれも東京大学教授)は、学生時代から『漢文の語法』をつかって漢文を学び、文庫版『漢文の語法』でも校訂・解説をつとめてくださいました。
- 目次
はじめに(齋藤希史)
第1日 序(一)
第2日 序(二)
コラム1 表語文字
第3日 序(三)
第4日 序(四)
コラム2 粟と薇
第5日 序(五)
漢文談義(1)
第6日 序(六)
第7日 朱家
コラム3 四声
第8日 田仲
第9日 劇孟・王孟
コラム4 『史記』の注釈
第10日 郭解(一)
漢文談義(2)
第11日 郭解(二)
第12日 郭解(三)
第13日 郭解(四)
コラム5 「何の」か「何ぞ」か
第14日 郭解(五)
第15日 游侠のその後・論賛
漢文談義(3)
おわりに(田口一郎)
附録
- 書誌情報
書名:漢文の読法 史記 游侠列伝
著者:齋藤希史・田口一郎
仕様:四六判240ページ
定価: 1,782円 (本体1,620円+税)
発売日:2024年03月29日
ISBN:9784044007881
発行:株式会社KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/322306000255/
- 著者略歴
齋藤 希史
1963年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。京都大学大学院文学研究科中退。著書に『漢文脈の近代―清末= 明治の文学圏』(名古屋大学出版会、サントリー学芸賞)、『漢文スタイル』(羽鳥書店、やまなし文学賞)、『漢文脈と近代日本』(角川ソフィア文庫)、『漢文ノート』(東京大学出版会)など。
田口 一郎
1967年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。京都大学大学院文学研究科中退。著訳書に『清国作法指南』(平凡社東洋文庫)、『荻生徂徠全詩1・2』(共訳注、同)、『『列朝詩集小傳』研究』(共著、汲古書院)、『聞いて楽しむ菜根譚』(創元社)など。