「東アジア文化都市2022大分県」コア事業 塩田千春展『巡る記憶』 8月5日(金)より開催
⼤分県別府市にて、ベルリンを拠点に国際的に活躍するアーティスト・塩⽥千春の展覧会を8月5日(金)~10月16日(日)まで開催します。塩⽥千春は、2015年に国際美術展『ヴェネチア・ビエンナーレ』(イタリア)の日本館代表に選出、2019年に森美術館 (東京) で開催された個展には、同館歴代2位の記録となる約66万人が来場するなど、現在最も注目されているアーティストの1人です。 本展は『東アジア文化都市2022大分県』のコア事業の1つとして開催。別府駅周辺の2つの場所が、ダイナミックで繊細な作品空間へと⽣まれ変わります。また、より深くその世界観を体験していただけるよう、サテライト会場での資料展⽰や⼩冊⼦の発⾏(会期中盤より販売予定)もおこないます。⽣と死、存在、記憶など⼈間の根源的な問いをテーマにした塩⽥千春の作品は、その圧倒的な作品体験とともに私たちの感情を強く揺さぶります。この展覧会が、多くの⽅にとって⽣きることの意味に向き合い、未来への希望を⾒つめる機会となることを願っています。 【開催概要】名称:塩⽥千春展『巡る記憶』会期:2022年8⽉5⽇(⾦)〜10⽉16⽇(⽇) 休み:火曜日、水曜日時間:11:00〜18:00(最終入場 17:30) 料金:無料会場:大分県別府市中心市街地公式サイト:www.beppuproject.com/shiotachiharu主催:混浴温泉世界実⾏委員会、東アジア⽂化都市2022⼤分県実⾏委員会総合プロデューサー:⼭出淳也(Yamaide Art Office 株式会社 代表取締役)『ベップ・アート・マンス 2022』参加事業 【アーティスト】塩⽥千春 / Chiharu Shiota 1972年、⼤阪府⽣まれ。ベルリン在住。⽣と死という⼈間の根源的な問題に向き合い、「⽣きることとは何か」「存在とは何か」を探求しつつ、その場所やものに宿る記憶といった不在の中の存在を⽷で紡ぐ⼤規模なインスタレーションを中⼼に、⽴体、写真、映像など多様な⼿法を⽤いた作品を制作。2008年、芸術選奨⽂部科学⼤⾂新⼈賞受賞。2015年には、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展⽇本館代表に選ばれる。2019年、森美術館にて過去最⼤規模の個展『魂がふるえる』を開催。また、エスポー現代美術館(2021年)、ニュージーランド国⽴博物館テ・パパ・トンガレワ(2020年)、南オーストラリア美術館(2018年)、ヨークシャー彫刻公園(2018年)、⾼知県⽴美術館(2013年)、国⽴国際美術館(2008年) を含む世界各地の個展のほか、国際展などのグループ展にも多数参加。〈過去の作品〉 【コンセプト】巡る記憶⼈間中⼼の⽣活から離れよう、と⼤地から湧き出る湯気を⾒て不意にそう思った。神社や教会など⼈々の祈りの場所も、戦争が起こる場所も、地球の引⼒や宇宙の⼤きなエネルギーによって作らされているだけなのかもしれない。別府の⼤地は、ものすごい⽣命⼒に溢れていた。卸問屋だった場所では、まるで⼤地からの湯気が部屋の中まで湧き上がっているかのように⽩い⽷で空間が覆われている。その⽷をつたい、ポタポタと⽔が落ちては波紋ができて、⽔⾯は円を描いてだんだん影響されていく。流れる涙も、落ちる⽔道の⽔も、肩に降る冷たい⾬も、いつも⽣きている証拠だった。元中華料理屋では、⾚い⽷が店内を覆う。もう使われていないテーブルや椅⼦からは当時の店の様⼦がうかがえる。⽷が記憶を紡ぎ、不在となった部屋の記憶を呼び起こす。どちらの空間も、誰もいないのについさっきまで誰かがいたかのように不在の中の存在がある。この場所では⼈々の記憶が⽣きたまま湯気のように循環し続ける。 【会場および作品プラン】BEP.Lab (別府市北浜1-2-28 草本ビル2・3階) 小麦粉や砂糖などの食品を扱う卸問屋だった場所で、空間に編み込まれた⽩い⽷とそこから滴る⽔によって構成された、「循環」がテーマのインスタレーションを発表します。また、本展のために制作されたドローイングや⾳を⽤いた作品なども展⽰します。 新中華園ビル1階 (別府市元町5-7) ⼤規模な宴会場を有する中華料理屋だった場所で、円卓やイスなど、かつての記憶を宿す「モノ」と⾚いロープを⽤いたインスタレーションを発表します。 【本展をより深く体験するための試み】サテライト会場platform05 (別府市中央町9-3)塩⽥千春が過去に参加した展覧会の制作⾵景を収めた映像や、図録をご覧いただけます。 小冊子の発行本展展⽰作品などの写真を掲載した⼩冊⼦を発⾏します。会期中盤より販売開始予定です。 【関連イベント】ベップ・アート・マンス...